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最新端末を丸裸! スマートフォン定点観測 第175回

SIMフリースマホの最新高性能機、ZenFone、honor、Motoのカメラを見る

2016年12月19日 12時00分更新

文● 小林 誠 編集● ASCII.jp

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実写比較をしてみると
もちろん3機種ともキレイに撮れたが……

 さらに実写比較。各機種で同じ被写体を撮影し、キヤノンのデジイチ「EOS 70D」と比較している。この設定もオートのままだが、ZenFone 3 DeluxeのみHDR機能が最初から有効になっていた(以降すべて同じ)。

ZenFone 3 Deluxe

honor 8

Moto Z

EOS 70D

 これは面白いことになった。どの画像もパッと見た感じは綺麗。だがhonor 8とMoto Zはカーテンを見ているとやや明る過ぎ、かといってZenFone 3 Deluxeはウサギやカラータイルが暗いという印象。それぞれ一長一短あり、ここは引き分けという判断。

インカメラの撮影比較ではhonor 8!

 続いてインカメラを使い同じように撮影。ただし人形を1個加え、デジイチとの比較は無しに。またMoto Zは設定が自動的に「ビューティー」モードになるため、2つのモードのうち「通常」を選択した。さらに自撮りと違って不自然な姿勢で撮影するため、やや画像の見た目はよくないが、その点は配慮して筆者の主観で1枚を決める。

ZenFone 3 Deluxe

honor 8

Moto Z

 ZenFone 3 Deluxeは全体的にやや暗く、カーテンが緑がかっている。逆にMoto Zはとても明るく撮れているが、こちらもカーテンが緑っぽい。honor 8も明る過ぎるものの、カーテンの色は実物に近い感じ(とはいえやや赤っぽいが)で、3枚のなかから選ぶならhonor 8だ。

暗所撮影でもhonor 8がリード

 さらに暗所撮影の比較。被写体を一般的なオフィスよりもかなり暗く設定(150ルクス程度)し、再びデジイチも含めて4機種で撮影する。設定も当初のままオートで続けている。

ZenFone 3 Deluxe

honor 8

Moto Z

EOS 70D

 アヒルとカラータイルの人形はどの機種もかなり近いように見える。違いがよくわかるのは背景と床。honor 8がデジイチに近く、背景はやや緑が勝っており、床はわずかに黄色混じり。

 ZenFone 3 Deluxeは床はかなりきれいな白。Moto Zは一番自然な感じに見えたが、背景、床ともにグレーに近い色だ。デジイチとの比較がなければ評価は変わったかもしれないが、ここはhonor 8がリードだろう。

インカメラで暗所を撮影すると違いも明確に

 そして暗所撮影をインカメラでも比較。再びシーラカンスの人形を加えて撮影している。

ZenFone 3 Deluxe

honor 8

Moto Z

 honor 8は本当に暗所か? と思うほど明るく撮れた。ライトやフラッシュも使っていないのだがそうとは思えないほど。ただこれでは暗所の雰囲気はなく、やや不自然にも感じた。

 Moto Zはhonor 8よりは明るさは抑えめだが、それでもずいぶん明るい。背景や床はむしろこちらのほうが鮮明にすら思える。パッと見は綺麗なのだが。一方でZenFone 3 Deluxeはハッキリと暗い。アヒルの人形は本機種だけ黒くなってしまった。自然といえば自然だが、正直3機種の中間くらいの画像が理想。これは引き分けだ。

ZenFone 3 Deluxeとhonor 8は豪華機能
Moto ZはシンプルなUIで勝負

 最後に各機種に搭載されているカメラの機能を見てみよう。まずはZenFone 3 Deluxeだが撮影モードが充実しており、「HDR Pro」「美人エフェクト」「ローライト」「夜景」「エフェクト撮影」「GIFアニメーション」「ミニチュア」「タイムシフト」などがあり、ズーム時の「超解像度」や、被写体に子供がいると検出し、音のエフェクトも追加できる「キッズ」、被写体内の動きのあるものを排除して画像をきれいに合成する「スマートリムーブ」、「オールスマイル」や「スローモーション」「低速度撮影」などを用意し充実している。

 さらにマニュアル撮影でISO感度、シャッタースピードなどを細かく調整できる。

撮影モードはかなり多め。マニュアル撮影もなかなか強力だ

 honor 8も撮影モードが豊富で「ビューティー」「ナイスフード」「HDR」「夜間撮影」「スロー」や、定点撮影で撮るような、夜間の灯り、水の流れを幻想的に撮る「ライトペインティング」、コマ抜きすることで倍速再生する「コマ抜き」、天気マークを貼る「ウォーターマーク」「音声写真」「文書スキャン」など。

 さらにユーザーが設定を変更できる「プロ」モードは静止画、動画両方に用意されている。ダブルレンズを活かし「ワイドアパチャー」機能を使えば、一眼風のボケ味のある写真が撮れるうえ、撮影後にピント位置を変えることも可能だ。

honor 8も細かなところまで設定して撮影できる。F値0.95~16のデジタル絞りや撮影後の焦点位置を変更できるワイドアパチャーはダブルレンズを搭載するhonor 8ならではの機能

 Moto Zは他の2機種に比べると撮影モードは少なく、「プロフェッショナルモード」「スローモーション」「パノラマ」程度。UIのデザインが美しくできているものの、プロモードでもさほど細かい設定は用意されていない。

他の2機種と比べると設定項目は少なめ


好勝負が続くもhonor 8に勝ち星!

 今回の3機種はカメラの撮影間隔も速く、実写比較をしても2回引き分けがあるなど、かなりの好勝負を見せた。そのなかでhonor 8が撮影間隔と実写比較で計3回リードし、一歩先んじたと判断。honor 8が2勝目となった。

 とはいえ、3機種とも高性能機だけにいずれも不満はさほどなさそう。機能/設定面でMoto Zがやや物足りないものの、オートでサクッと撮るのであれば問題ない。

 さて次回のスタミナ勝負が優勝の決め手となる。画面サイズが大きいうえ、バッテリーサイズは標準的。果たして良い結果が出るだろうか。


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