2コアのAMD デュアルコア E1-7010APUプロセッサー(1.50GHz)を搭載し、手の届きやすい価格で販売されているノートPC「LIFEBOOK WA1/A3」。メールやインターネットを使っている限りでは大きくストレスを感じることはなかったが、グラフィック面など、PC自体の実力はどうだろうか。そこで今回は定番のベンチマークテストを実施し、全体的な性能を検証してみた。
まずはマシン全体のパフォーマンスを測るべく、定番のベンチマークソフト「PCMark 8」と「3DMark」を用いて、性能をチェックしてみた。
PCMark 8によるパフォーマンスチェック
総合系ベンチマークソフト「PCMark 8」は通常作業などのパフォーマンスをチェックするためのソフト。今回は「Home」、「Creative」の2種類のチェックを行なった。
スコアは「Home」が1,492、「Creative」が1,389となった。数値としてはタブレットPCのパフォーマンスに近いイメージだ。
3DMarkによるパフォーマンスチェック
GPUのパワー的にはゲーミングPCのような3D性能を望むことはできないが、そのパフォーマンスを測るため、3DMarkによるテストを行なった。
スコアは「Fire Strike」で279、「Sky diver」で1054となった。こちらもタブレットPCに近いスコアとなっている。テストの間に表示される画面もかなりカクカクした感じだったので、3Dグラフィックスを多用するソフトなどは厳しいと感じた。
CINEBENCHでCPU負荷テストを行なう
実際の3Dグラフィックスのレンダリングなどのベンチマークテストが行なえる「CINEBENCH」。このソフトではCPU性能などを測ることができる。ベンチマークのスコアは下記のような結果となった。
グラフィックスAPIのOpenGLは8.34ポイント、CPUの性能テストでは38ポイントという結果となった。この結果からも、大きな負荷がかかる動作はやはり苦手なことがわかる。コスト重視のPCと考えると、軽作業やメールのやり取りなどに使うと割り切る使い方がいいだろう。
「ドラゴンクエストX」ベンチマーク
それでは実際にゲームをしたらどのような結果になるのか、ゲームのベンチマークで本機のパフォーマンスを見てみよう。おなじみの「ドラゴンクエストX」ベンチマーク。
本機の解像度は1366×768ドットが最大のため、1920×1080では表示できない。「CINEBENCH」の結果も踏まえ、1280×720の解像度で標準品質で計測した。
結果としては「やや重い」となり、遊べないことはないが多少厳しいという感じだ。設定を落とし、1280×720と640×480の低品質でもテストしてみた。
解像度を下げた結果、10%ほどスコアは改善されたが、それでも厳しい数値となった。負荷の高くない本ベンチマークでこの結果であったので、ほかのゲームのベンチマークは今回行なわなかった。もちろん3Dグラフィックスを使わないようなゲームであれば問題なく動作していたので、ライトなゲームで遊ぶ分には支障ないだろう。
「LIFEBOOK WA1/A3」の全体的な感想としては、パワー自体は決して高くないが、手頃な金額で買え、持ち運ぶのに向いている重さなどを考えると、外出時などにメールのチェックをしたり調べごとをするといった使い方をするのに向いているPCと感じた。外に持ち出して、カフェなどでさっと取り出したりするとPCのデザインも相まって見栄えはするのではないだろうか。このように、メインマシンではなく、セカンドマシンとして活用するといいと感じた。