重めのVRタイトル「theBlu」ではRX480に注目の結果が
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続いては海底散歩をモチーフにした“環境VR”的側面の強い「theBlu」を試してみた。リアルな魚群の描写を行なうためにCPUやGPUにかなりの負荷をかけるタイトルだ。テストは「Reef Migration」をスタートし、フレームレートが安定してからクラゲの大群が出てくるまでの間「Fraps」でフレームレートを計測。さらにクラゲの大群が目の前にいる状態でのフレームタイムも比較してみる。
RX460/470/480の中で明らかな違和感があるのはここでもRX460。フレームレートが他のGPUの半分程度しか出ず、頭を動かすと像がカクつくように見えてしまう。
一方RX470と480は平均フレームレートはほぼ90fps出ているが、RX470だと最低フレームレートが大きく落ち込んでいる。この違いが起こる理由を見るには、やはりフレームタイムの推移を見るのが一番だ。
まず、RX460はGPUのフレームタイムがほぼ紫一色、つまり1フレームあたり14ms以上かけないと描画が終わらないことを示している。これに対しRX480は長くて10ms程度、おおむね9ms程度で処理を終えている。9msをフレームレートに直すと約111.11fps。Viveの液晶のリフレッシュレートを上回るフレームレートが出るからVRに好適なのだ。
これに対しRX470は大半が10ms程度で終了するが、時折11ms~14msまでかかるフレームが出現する。こうした時間のかかる部分にさしかかると、フレームレートが一気に45fps当たりまで下がるのだ。RX 470はVRは可能だが、描画負荷の高いシーンだとこういう結果になる、という点はおさえておきたい。
ちなみにRX480を初めてレビュー(参考記事)した際は、RX480では“やや微妙”と判定したが、今回は好適と判断している。その理由はRX480登場時と現在のフレームタイムの違いを見て頂けると一目瞭然だ。
以上のようにフレームタイムは一気に下がるどころか、CPUグラフ側に出ていた赤い部分も消えている。theBluの改善もあるが、Radeon側もドライバのチューニングが進み、しっかり性能が出せるようになってきた、ということを意味する。これは非常におもしろい例といえる。