今後の量産が期待できそうなCPUもある!
次に紹介するのが上海兆芯の「ZX-C」というx86 CPU。
こちらもAMDのライセンスを受けているとのこと。わかっている限りの情報では、TSMCによる28nmプロセス、クロック数が2GHzのクアッドコアで、2MBキャッシュ、TDPは18W。
64bit版OSにも対応しており、「SSE4.2」「AVX」「AVX2」に対応するほか、変わったところではVR機能をサポートするという。
11月頭に開催された中国国際工業博覧会でも「ZX-C」搭載でWindowsが稼働するPCを展示し、同博覧会で金賞を受賞。「3年内に100万個を量産する」とコメントするなど、今後量産が最も期待されるCPUだ。
中国製x86 CPUのニーズはありそう
ただ、中国の政策「中国制造2025」において、セキュアなコア国家情報ネットワークと端末が求められている中、電脳街でx86 CPU搭載PCが販売されるかというと過剰な期待は禁物である。
とはいえ、中国では今だに大きなPCのニーズがある。個人や会社の端末として利用されるほか、街で見かける大型ディスプレーやカラオケの曲選択端末や買い物のレジやカーナビなど、さまざまなところでWindows搭載PCは活躍している。
淘宝網での販売でも確認できるし、街歩きの中でも、何かの拍子にWindowsのデスクトップが大型スクリーンに映し出されたままになっていたり、ブルースクリーンになっていたりするのを見ることでも確認できる。
そうしたさまざまなニーズの中で、低価格な中国製CPUが販売されないかという期待はある。ひいては秋葉原でも時には出回ってほしいものだ。
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