白色申告から青色申告へ、最初の「期首残高」って何を入れるの？

2019年03月03日 09時00分更新

相川いずみ　編集●飯島恵里子／ASCII.jp

提供: 弥生

　調子よくビジネスを始めた新米の青トラですが、なぜか困惑しています！　どうやら、青色申告に沿った帳簿をつけようとしたら見慣れない単語に遭遇し、頭がフリーズしてしまったみたいですね。

　しかし、ここで諦めてはいけませんよ！強力な助っ人、当コーナーの救世主である税理士の宮原裕一先生に、初めての青色申告でぶつかる壁について、じっくり解説していただきます。

税理士の宮原裕一先生。PCソフト「弥生会計」を10年以上使い、経理業務を効率化して経営に役立てるノウハウを確立。現在は東京・三鷹で宮原裕一税理士事務所（テキストをクリックすると事務所のサイトをご覧いただけます）を経営している

初めての青色申告　基本のキホン１：面倒な帳簿は会計ソフトに任せよう

　さて、青色申告するにあたって、必要なのが帳簿です。白色申告でも日々の売上げなどの収入金額、仕入れや経費に関する事項などの記帳義務はありますが、青色申告で最大65万円の控除を受けるには「複式簿記」による、複数の帳簿作成が義務付けられています。イチから勉強する時間がなかったり会計業務にかかる時間を節約して自分の事業に専念するなら「やよいの青色申告オンライン」を使うことをオススメします。

主要簿
★総勘定元帳：勘定科目ごとにまとめて見ることができる帳簿。
★仕訳帳：借方・貸方がセットになって仕訳けられた取引が、時系列に記載してある帳簿。

補助簿
★現金出納帳：現金の動きを管理するための帳簿。
★売掛帳・買掛帳：現金取引ではない場合、いつ請求し、いつ入金されたか、あるいは購入したがまだ支払っていないといった売掛金・買掛金を管理する帳簿。
★経費帳：経費を費目ごとに、いつ・いくら使ったかを記載した帳簿。
★固定資産台帳：減価償却する資産について、購入日、いくら減価償却し、いくら残っているかを記載した帳簿。
★預金出納帳：預金の動きを管理するための帳簿。
・手形記入帳：受取手形、支払手形について、振出日・期日などを記載する帳簿。
・債権債務記入帳：上記補助簿で管理できない借入金などについて記載した帳簿。
・入金伝票・出金伝票・振替伝票：仕訳帳の代わりに、伝票で行なう伝票会計をする場合に使う。
・現金式簡易帳簿：複式簿記よりも簡易な帳簿で、これを使って確定申告した場合、最大10万円の青色申告特別控除となる。記載方法は国税庁に記帳の手引きがある。

※65万円控除を受けるためには、★印のついた8種の帳簿を作成することが義務付けられています。