ラックスマンは9月15日、伝統的な木箱ケース入りのデザインを採用した真空管式プリメインアンプの最新モデル「LX-380」を発表した。発売予定は10月下旬で、価格は49万6800円。
LX-380は、1963年発売のSQ-38から数えて12代目となる、ラックスマン真空管プリメインアンプ38シリーズの最新製品だ。外観は往年の製品を彷彿とさせるノブやスイッチ類を多用し、横幅を440mmのフルサイズとしたフロントパネルと、ロ(ろ)の字型の木箱ケースを組み合わせ、存在感のある佇まいと懐かしさを覚える普遍的なデザインを特徴としている。
回路にはムラード型のドライバー段と、繊細で柔らかな音色になるとしている出力管6L6GCをプッシュプル構成で搭載。大出力を目的とするのではなく、真空管らしい艶やかさと厚みのある音質を目指して設計したという。また、高精度な音量調節を実現するラックスマン・オリジナルの電子制御アッテネーターLECUAを採用。ボリューム回路による音質劣化を最低限に抑え、特に小音量再生時の音楽表現力が大幅に向上したとのこと。
回路の前段となるプリアンプ/フォノアンプや制御回路はオーディオ的性能と長期安定性に優れた半導体構成とし、趣味性の高い真空管パワーアンプ回路と組み合わせることで、最新技術と伝統のノウハウを融合させたハイブリッドな魅力を放つ、こだわりの真空管プリメインアンプとして仕上げたとしている。
そのほかにも、アナログレコードの反りによるウーハーのふらつきを抑えるサブソニック・スイッチと、モノラルレコード再生時に便利なモノラル・スイッチや、人の聴感特性に合わせて適度に低域と高域を補正する音量連動式のラウドネス機能を装備している。
主なスペックは、定格出力が20W+20W(6Ω)、18W+18W(8Ω)、14W+14W(4Ω)、入力・録音入出力・セパレート入出力はライン4系統、フォノ1系統(MM/MC切替)、録音入出力1系統、セパレート入出力1系統、スピーカー出力はA、B2系統(AB同時出力可能)、増幅回路・出力構成・使用真空管はムラード回路+ビーム管接続、プッシュプル、6L6GC×4、ECC82×3、入力感度/入力インピーダンスはPHONO(MM):3.0mV/47kΩ、PHONO(MC):0.38mV/100Ω、LINE:180mV/47kΩ、全高調波歪率は1%以下(1kHz、20W/6Ω)、S/N比(IHF-A)/周波数特性はライン:95dB以上(ラインストレート・オン)/20Hz~80kHz(+0、-3.0dB)、消費電力は116W。サイズはおよそ幅440×奥行き403×高さ197mm、重量はおよそ17.6kg。リモコン、電源ケーブルが付属している。