インテル Atom x5-Z8500(1.44GHz)を搭載し、メモリーも4GB搭載しているスティックPC「Diginnos Stick DG-STK4S」。低価格のスティックPCが販売されるなか、2万円台という価格帯の本機の使い勝手や性能がやはり気になるところだろう。
Windows PCであることを考えると、2万円台でも十分安いマシンではあるが、購入するからにはニーズに応えてくれる性能を発揮してほしいもの。はたして「Diginnos Stick DG-STK4S」は期待に応える働きをしてくれるのか?
今回は「Diginnos Stick DG-STK4S」について、外出先で使用するなど、スティックPCとしての使い方を踏まえながら、実際に使用した印象などを中心に検証してみた。
「Diginnos Stick DG-STK4S」のスペック
本製品の基本構成は下記の通りだ。
Diginnos Stick DG-STK4Sの主なスペック | |
---|---|
CPU | Intel Atom x5-Z8500(1.44GHz、最大2.24GHz) |
グラフィックス | Intel HD Graphics |
メモリー | 4GB |
ストレージ | 32GB eMMC |
通信規格 | 無線LAN(IEEE 802.11 a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.0 |
インターフェース | USB 3.0端子×2、microUSB端子(給電用)、HDMI×1、microSDカードスロット |
サイズ | およそ幅123.0×奥行き59.0×高さ22mm |
OS | Windows 10 Home(64bit) |
CPU-Zで「Diginnos Stick DG-STK4S」を解析した結果、CPUやメモリの構成はこのようになっていた。
メモリーはデフォルトで4GB搭載されており、増設することはできない。ストレージは32GB搭載されているが、すでにOSなどがインストールされており、購入時の空き容量は20GB程度。動画や画像を扱うには心許ない容量だが、その分はカードスロットが搭載されているmicroSDメモリーで補うといいだろう。USBハブを使って外付けHDDをつけるということもできないわけではないが、持ち運ぶことを考えるとmicroSDメモリーのほうが実用的だ。
ストレージのリード/ライト性能は下記の通りだ。
WIN SCORE SHAREで検証した結果は下記のようになった。グラフィックスが4.2ポイントと低い数値となっているが、メモリーやストレージは高いポイントとなっている。
空冷用の冷却ファンを搭載し、熱暴走を防ぐ
「Diginnos Stick DG-STK4S」には冷却ファンが搭載されている。本体表面には空冷のための穴が空いており、熱による誤作動などを防ぐ仕組みとなっている。
サウンドに関してはスピーカーを搭載していないため、スピーカーのないディスプレーなどでは音は出ない。HDMI端子を通じて音声出力されるので、テレビへの接続では問題なく音が出る。
もっとも気になるネット接続は問題なし
「Diginnos Stick DG-STK4S」では無線LANとしてIEEE802.11 a/b/g/n/acに対応している。今回のレビューでは壁をはさんだ4mの距離でWi-Fi接続を行なってみたが、接続できないということはなく、非常に快適に使うことができた。最新の無線LAN規格であるIEEE802.11acに対応している分、かなり高速という印象だ。
通常と違う環境で使用することが考えられるスティックPCにおいて、つながりやすさと高速通信はもっとも重点を置くべき項目であり、その点について「Diginnos Stick DG-STK4S」は合格点だ。
2万円台で購入でき、追加機器不要ということを考えるとコストパフォーマンスもいい。さらに通信性能もいいことを考えると、メインマシンとして使うのは難しいとしても、手軽に外へ持ち出して使うのは十分にアリ。これまでのスティックPCと比べてマシンパワーもそこそこあり、スティックPC購入を考えているのであれば、価格的にも一度試してみてもいいだろう。