インテルセキュリティは、夏の休暇シーズンを控え、旅行中におけるユーザーのデジタル活動に加え個人情報やデバイスへのリスクを把握するため、「デジタル デトックス:オフラインの夏休み(英題:Digital Detox: Unplugging on Summer Vacation)」と題した調査を日本を含む世界14カ国で実施し、調査結果を発表した。
この調査の対象となった回答者全体の69%がオフラインとはまったくインターネットを使わないこととして捉え、また32%(回答者の約1/3)が電話を一切使わないことだと捉えていることがわかったという。この調査で、日本人は旅行中や休暇中も仕事やプライベートのメールをチェックしている人の割合が高いなど、調査対象となった114ヵ国と比較して最も“オフラインになれない”国民性を持っていることが明らかになった。
夏休みは注意力が散漫になるためサイバー犯罪者にとっては絶好の機会であり、旅先で個人情報を紛失したり盗まれたりすることを防ぐために、ユーザーは油断せず予防的な安全対策をとることが必要とのこと。多くの回答者が現実的にはオフラインになれない一方で、オフラインを実現できた人たちは大きなメリットを得ているという。
旅行中に完全なオフライン、または一部オフラインに成功したと答えた全体の回答者の66%が、オフラインにすることにより旅行をさらに楽しむことができたと回答。ストレスをあまり感じず(50%)、旅行で見聞したことに夢中になれた(51%)と感じた。また、日本の回答者もすべて、または一部をオフラインにしたことにより旅行をさらに楽しむことができた(65%)、ストレスをあまり感じなかった(40%)、旅行で見聞したことに夢中になれた(44%)と感じている。
反対にオフラインになり、オンラインの世界(インターネットの世界)にアクセスできなかったことでよりストレスを感じた、と答えた世界の回答者の割合が10%だったのに対し、同じ回答をした日本人の割合は17%となり日本人の方がオンラインへの依存度が高いという結果が出た。
そして世界の回答者の66%が旅行中も毎日1回以上、個人のメールや仕事のメールをチェックすると回答。一方、日本の回答者のうち旅行中も毎日1回以上個人のメールや仕事のメールをチェックすると答えた割合は、調査対象14ヵ国中で最も高く、87%に上ったという。2番目に高いインド(78%)と比較しても約10ポイントの差があり、日本人は世界で最もオフラインになりにくい国民性を持った国の一つと言える。
サイバー犯罪に巻きこまれないよう旅行中のセキュリティーリスクを最小限にするためには、犯罪者に居場所を特定されないようSNSの利用を抑える、留守を把握されないようシェアする際は気をつける、保護されていないWi-FiやBluetoothデバイスに接続しない、頻繁に銀行口座を確認することだという。