筆者が生まれて初めて「NAS」(Network Attached Storage)というものを購入したのは、今から15年ほど昔。当時のLinksysが販売する「Instant Giga Drive」と呼ばれる20GBのNASだったと記憶している。
ご存知のように、NASは名前通りネットワークに直接接続するために、一般的なパソコン内蔵HDDやUSB接続のHDDと異なり、1対多接続で、複数のクライントからアクセスすることが可能となっている。
なので、スマホやタブレットなど一人で多くのクライントを持ち、家族みんなが写真や動画、音楽などのデータを共有することが当たり前な現代のICT環境を前提にすれば、極めて利用価値のあるストレージユニットだと考えられる。
物珍しさ先行で買ったInstant Giga Driveだったが、容量不足が原因で、以降、2~3台のNASを買った記憶はあるのだが、あまり興味もなかったのか、今ではメーカー名やモデル名、容量さえもほとんど記憶にないというありさまだ。
そんな頼りのない知識だったので、今回、NASを購入する前には、SNSの先人たちに意見や推薦機種を聞いてみた。
結果、な~んと驚いたことに、先人の皆さんが口を揃えて押す機種は大多数が「QNAP」(キューナップ)という機種だった。
おススメだというQNAPのNASは、2ベイなのでディスクが2台収納できて、ミラーリングとかいう技術で、容量も安心感も抜群。
しかし、総計は5万円を優に超えそうで予算枠オーバー。すでにDropboxのクラウドサービスも年間1TBの契約をしているので、この際、予算は半額の2万5000円に絞ってNASを物色した。
一般的な信頼性や外観デザイン、ネット上の評判などを調べて、やっとのことで“遅延衝動買い”をしたのは、HDDでは著名なウェスタンデジタルの販売している「WD Cloud」の容量3TBのモデルだった。
最新の「WD Red」ドライブを採用する「WD Cloud」
ディスクはたったの1台だけ。もちろん、ディスクドライブは取り出しも交換も不可能。しかし、他社のNASにも採用されているNAS向けのディスクである「WD Red」とかいう有名なドライブらしい。机の上に置くにもまったく問題ない省スペース設計で、極めて静音性の高いファンレスモデルだった。
シンプルな同梱品。パーソナルクラウドという言葉がキーワードらしい
届いたパッケージには、WD Cloud本体、ACアダプター、セットアップガイド、保証書、イーサネットケーブルの5点が入っていた。オフホワイトと一部グレーのツートンカラーの本体は極めてシックで、稼働時は青く地味に光るパワーランプが一個だけ。
本体の背面にはUSBポート、RJ45ポート、DC-IN、ケンジントンロックのホールがある。今のところ筆者はUSBポートに別のHDDなどを付ける予定がないので、ACアダプターからのプラグを繋ぎ、RJ45ポートと既設済みのWi-Fiルーター背面のRJ45ポートを付属のイーサネットケーブルで接続するだけでハードウェアのセットアップは終了だ。
底面も同じように空気の出入り口だけがある。上下背面のスリットでファンレス構造
WD Cloudはファンレスを実現、支援するために、底面、上面、背面には多くのスリットが用意されている。この手の外観の商品で、電源が入ってLEDが光っても、たまにかすかに聞こえるHDDのシーク音以外には何も音も聞こえてこないのはかえって不自然な感じだ。

この連載の記事
-
第854回
トピックス
それでも現金を持たざるを得ない現況で、ジッパー付きセキュリティポーチ靴下を衝動買い -
第853回
トピックス
3COINSのクリアワイヤレスキーボードが1000円に値下がりしたのでまた衝動買い -
第852回
トピックス
価格は優秀、剃りは凡庸 USB充電可なシャオミ製電動シェーバーを衝動買い -
第851回
トピックス
出張も旅行もこれ一台! 「クリップ型USB Type-C充電器+タップ」を衝動買い -
第850回
トピックス
年初にAndroid搭載のカラーE Ink端末「Bigme B751c」を衝動買いして9ヵ月使ってみた -
第849回
トピックス
理論派が作った“変態ピック”を半世紀ベーシストが衝動買い -
第848回
トピックス
“ケーブル紛失ゼロ”の未来系SSDケースを衝動買い -
第847回
トピックス
北欧製の密閉縦型製氷皿“アイスブレーカー”を衝動買い -
第846回
トピックス
今も愛用のThink手帳に迫るブギーボード「BB-21」を衝動買い -
第845回
トピックス
レガシーなタフスマホ「TORQUE G04」を5980円で衝動買い -
第844回
トピックス
EVERINGを衝動買い更新! NEON BUZZで“指先決済”を3年延長 - この連載の一覧へ











