社員からフィードバックをもらって、毎日会議
−−発表時には、報道番組でもさかんに取り上げられていましたね。発表からおよそ2週間経ってみて、市場からの反応はどうですか。
川竹「おかげさまで、想定していたよりもはるかに多くダウンロードしていただけました。それから、社内では全員に試してもらっていて、フィードバックをもらっているところなんです」
−−具体的にはどんな意見がありますか?
川竹「『メールの転送先をカスタマイズできるようにしたい』『アナウンスを自分の声でカスタマイズしたい』ですとか……それから、かならず100%正確に変換されるものと思ってる社員からは、『思っていたほどじゃない』ですとか。テスト段階で居酒屋のようなところできちんと認識されるかも試していますが、細かい部分は徐々に改善していく予定です。いま、毎日社員からのフィードバックをリストにして会議をしているんです」
−−どんどん改善されていきそうですね!
川竹「先日、早速第一弾のアップデートをしていまして、リストに名前しか表示されなかった部分に、電話番号も表示されるようになりました」
−−今後改善が見込まれそうな部分は?
川竹「やはり、他言語対応でしょうか。順次、主要言語にも対応していく予定です。海外での展開も検討していますが、たとえば「ネイティブで早く話されると聞き取れないけど、テキストならなんとか読める』という英語力の方が、アメリカ人上司からの電話を受け取ったりですとか……外国語向けの音声認識エンジンも優秀なので、そういった使い方も考えられますね」
−−テキストで留守電が届くという点は、メッセージングアプリとの親和性も高そうですね。通知だけ「LINE」で届くように設定できるようになったり……。
川竹「そうですね。通知だけ外部サービスを使うなど、他社さんと協業すれば可能です。ただ、開発段階の話ですが、社内からは『そもそも留守電、使わなくない?』だったり『いまどき、メッセージングアプリで済むだろう』という声もありました。反対ということではありませんでしたが。『メッセージングアプリやSNSのメッセージ機能で済む』という人は、本当にそれで済んでしまうんだと思っていて」
−−ある部分では競合するとも言えますか?
川竹「留守電というのは、電話をかけて、さらに時間を使ってメッセージを吹き込むものなので、重要なメッセージであることが多いんですよね。あるいは、電話しか連絡手段がなかったり。なので、メッセージングアプリやSNSと張り合う気はなくて、スマート留守電はスマート留守電で、やっていけたらと思っているんです」
−−本日はありがとうございました。