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業界人の《ことば》から 第196回

4Kを押し出しつつ新領域にも進出しようとするNTTぷらら

4K映像を量産するためにテレビ局との協業が増えるだろう

2016年05月17日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII.jp

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スマホやタブレットでの配信にも意欲

 シャープ、ソニー、パナソニック、東芝、LGエレクトロニクス・ジャパンのHDRテレビが、ひかりTVのHDR対応4K-VOD作品に対応。

 板東社長は、4月19日に開催された東芝の液晶テレビ新製品の会見にも参加して、「東芝がいち早くNTTぷららのサービスに対応したことで、テレビによるVODの利用が広がった」とするとともに、4Kサービスにおいても東芝がいち早く対応したことや、その後、各社が対応を図っていることを示した。また、この席上でも、「テレビ局との連携を強化することで、4Kにおいても独自のコンテンツを提供していく」と話した。

 さらに、チューナーの新モデルとして「ST-3400」を、2016年6月から提供することを発表。「ST-3400は、ソフトウェアのアップグレードによって、4K対応へと進化させることができる。これまでのチューナーのレンタル料金は月額900円だったが、このチューナーは月額500円で提供できるため、4Kをより身近なものにできる」と胸を張る。なお、ST-3400の4Kへのアップグレード費用は4500円となっている。

「ST-3400」

 一方で、NTTぷららは、4Kコンテンツの拡充に加えて、スマートフォンやタブレットでも、テレビ番組を視聴できる配信サービスの開始などにも取り組んでいく姿勢を見せる。

 「スマホやタブレット、PCなどのテレビ以外のデバイスでも視聴できるマルチデバイス対応のほか、映像サービスに加えて、クラウドゲームや音楽、SNSコミュニティサービス、IoTサービスといったサービスの多様化、そして、キャリアフリーで楽しむことができるマルチネットワーク化にも取り組んでいく」(NTTぷららの板東社長)とする。

 同社の会員数は、2016年3月末の会員数は305万人。「IPTV事業者としては日本でナンバーワンである」という。そして、「4Kに対応した日本最大のスマートTVプラットフォームの構築を目指す」とも語る。

 この1年、会員数の増加はやや頭打ちの感が否めないが、それはNTTの光回線ユーザーを対象にしたこれまでビジネスにも飽和感が訪れているからだ。4K市場における存在感を持つNTTぷららは、今後も、4Kを差別化のひとつにしながら、新たな領域にも挑戦する考えだ。

スマートTVの確立を考えているNTTぷらら

1年で会員数の伸びがゆるやかになったが、加速させることはできるか見ていきたいところ

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