USBメモリーからのファイル移動時間で速いのはどれ?
続いては、USBメモリーから1GBぶんのJPEG(314枚)をデスクトップにコピーする時間を比較しました。コピー時間はストレージの書き込み速度が重要です。前回は「CrystalDiskMark」というベンチマークソフトでストレージの性能を比べましたが、その時の結果では書き込み速度はPro 2とPro 3のCore i7モデル、Pro 4のCore i7モデル、Surface Bookの順次書き込み速度(Seq Q32T1)が優秀で、いずれも毎秒300MBを超えておりました。
結果は予想通り、上記で挙げた4機種が8秒台で僅差でトップチーム入り。次にPro 4のCore i5モデル/Core m3モデル、Pro 3のCore i5モデル/Core i3モデルが10~11秒ほどでした。上位群との差はわずか2~3秒ほどですが、ファイル容量が多ければ多いほどこの差は開くので、大きなファイルを頻繁に出し入れする人は要チェックなポイントです。
一方で、Surface 3はストレージ128GBモデルが20.1秒、ストレージ64GBモデルが25.2秒とほかのシリーズと比べてとても遅いことがわかりました。それもそのはずで、Surface 3はProやBookと違い、ストレージにSSDではなくeMMCを採用しているためです。CrystalDiskMarkの順次書き込み速度で言うと、ストレージ128GBモデルが毎秒約51MB、ストレージ64GBモデルが毎秒約33MBと、テストに使用したUSBメモリーよりも遅かったので、PC側がボトルネックになっているというわけです。これではせっかくのUSB3.0ポートもフルで生かせないのでもったいないですね。というわけで、USBメモリーと快適にやりとりしたい人にはSurface 3はオススメできません。
Pro 4はNVMe接続SSDを採用していますが、今回試した機種ではサムスン製のモジュール(NVMe SAMSUNG MZFLV000←000の部分は容量)でした。128GBモデルでも順次読み込み速度は毎秒750MB超えと高速ですが、順次書き込み速度は毎秒160MB程度とあまり速くはなかったのが惜しいところですね。となると、ストレージ速度に妥協したくない人は256GB版を選んだ方がいいということになるのですが、現在Pro 4のCore i5モデルはメモリー4GB/ストレージ128GB版が15万984円で、メモリー8GB/ストレージ256GB版が19万4184円とその差は4万3200円。それだったら、常に高速アクセスできる外付けのUSB3.0接続SSDやUSBメモリーを買ったほうがお買い得のような気もします……。ちなみに今回使ったサンディスクのUSBメモリー「エクストリーム プロ USB3.0 フラッシュメモリー」は128GBで1万6000円ぐらいです。