米沢市長に米沢事業所でつくられている「LAVIE Direct HZ(D」を贈呈
NECPCの米沢事業所で、スムーズすぎるパソコン生産現場を見てきた!
2016年03月01日 09時00分更新
米沢事業所を見学!
生産のための工夫が凄い
LAVIE Direct HZ(D)の贈呈を終えた後、実際に米沢事業所を見学してきた。米沢事業所で見たのは、私が想像していたパソコンの生産風景とはかなり異なる現場だった。米沢事業所での生産の大きな特徴は、「トヨタ生産方式」をベースに、パソコン生産のためのIT技術を組み合わせたシステムを確立しているほか、迅速かつ正確にパソコンを組み立てるための工夫をあちこちで採用している点にある。
米沢事業所の生産現場では、NECPCの社員ではなく協力企業が各工程ごとに担当している。協力企業のほとんどが米沢にあり地元の人たちが働いているので、企業を越えての交流も普通にあるという。
事業所内には、5mほどの長さを複数人で担当するラインが多数あり、3~5人程度で1台のパソコンを組み立て梱包まで行なう「セル生産方式」を採用している。ラインの内容は日々変動するため、ネジを締める順番などをマニュアル化して対応するほか、ディスプレーにパソコンに貼りつけるシールなど間違えやすい項目を表示することで、ミスが出ないように工夫している。スタッフから作業の改善点などを募集し、検討したうえで実施することによって作業を効率化するなど、柔軟性に富んでいるのも特徴だ。
また、上から垂れ下がっているドライバーはゆれ防止の独自の機構を採用していたり、棚が自動で移動したりと、スタッフが作業しやすい環境づくりも徹底している。ほとんどのスタッフがパソコンの組み立ての工程をすべて把握しており、作業する範囲が決まっていない。1つの作業に時間がかかってもほかの作業をもう1人が行なうため、手すきの状態を出さず生産スピードも遅れないようになっている。
また、熟練者である一定以上のスキルがあるスタッフには「マイスター」「スーパーマイスター」という称号が与えられるほか、半年に1回誰が1番ネジ締めが速いかの大会を開催するなど、スタッフのモチベーション維持への工夫もある。入ったばかりのスタッフは5~6人で1ラインを担当することで習熟を早く伸ばしてる。
部品は、30分サイクルで入庫する。入庫管理は、無線通信による自動認識システム「PFID」ですべて管理されており、ゲートを通るだけで入庫数量が確認できるようになっている。