レノボ・ジャパンは3月18日、ThinkPadの米沢生産開始を記念した式典を実施した。ThinkPadシリーズは、納期の短縮を目的に。ThinkPad X1 Carbon、ThinkPad X250の2モデルを皮切りに、NECPC米沢工場での組み立てを開始している。現在2月発表モデルが順次出荷されている状況で、予想を上回る反響を得ているという。
ThinkPadの製造が日本に帰ってきた
工場内の一角に記念のハナミズキを植える植樹式には、NECレノボ・ジャパングループを代表して、代表取締役社長のロードリック・ラピン氏が出席。また米沢市長の安部三十郎氏も駆けつけた。
式典の冒頭でラピン氏は米沢工場がレノボにとって重要な拠点であることを再確認。R&Dの観点でも、品質保証の観点でも重視しているとした。No.1マニファクチャーとしての地位を維持する上で、日本国内向けの製品だけでなく、日本から世界へという意味でも米沢事業所の役割は大きいという。ここでの採用事例を元に、世界に展開することができるためだ。
また、今回再び日本にThinkPadの拠点が帰ってきたこともあり、この成功を今後につなげていきたいという意欲も示した。
安部米沢市長は海外に移動していた生産拠点が、国内に戻ってきたという点で、米沢の明るい兆しが見えてきたとする。米沢工場は世界初のノートパソコンである98NOTEが誕生した場所でもある。安部市長は市内の小学5年生から中学3年生を対象に配布した「米沢の夜明け」という冊子にも言及。その中で、化学繊維を生んだ米沢高等工業学校、帝人、有機EL証明の山形大学に並んで、世界初のノートパソコンを生んだNECについて詳しく触れているという。
NECレノボ・ジャパンに関しては「伝統と実績の積み重ねによって生まれた成果。社長をはじめとしたすべての従業員の努力に感謝したい」と述べた。
ふるさと納税で、ThinkPadがもらえる!?
新しい話題としては、ふるさと納税の返礼品として4月から高額納税者に対してNECレノボの製品を贈る方針があり、準備中であるということも紹介された。
大和事業所でThinkPadの開発部隊を束ねる横田聡一執行役員常務も合弁会社を通じてさまざまな協業の取り組みがあった中で、得られた成果である点を強調する。開発チームでの協業に加えて、製造の分野でも卓越した米沢工場のスキルを主力製品の生産に生かすことで、サポートや品質管理を含めたトータルの品質で高い満足度を得られるに違いないとした。
またエピソードとして、子息が購入した米沢生産のThinkPad X1 Carbonが本日の11時に届いたというメッセージがLINEで飛んできたと紹介。米沢工場のThinkPad生産が軌道に乗ったのだと、肌で感じたとコメントした。