「うんことおっぱいしかなかった」人気アプリ開発者は語る
ユーザーは女性が9割──NTTドコモ・ベンチャーズ出身「ウンログ」
お通じ(排便)を記録するアプリ「ウンログ」が好評だ。App Storeのヘルスケア部門ではつねにランキング上位に位置し、ダウンロード数は40万ダウンロードを超えた。iTunesのレビューは4.5点の高得点をつけている。
アプリの性質からユーザーの女性比率は95%と非常に高い。だが、アプリ開発元の田口 敬CEOは男性だ。なぜ男性が排泄記録アプリなのか。どんなビジネスモデルなのか。そもそもアプリはリジェクトされなかったのか。話を聞いた。
大量のうんこデータがある
── 排泄記録アプリ「ウンログ」が好調です。
月間アクティブユーザー(MAU)は約5万人、ダウンロード数は40万。合計300万スッキリを記録しています。
── 「スッキリ」ってなんですか?
ユーザーの方が「スッキリした」という記録をとった数です。うちは「スッキリ」をKPI(重要業績評価指標)にしています。
── ユーザーの満足度につながるからですかね。
これだけ大量のうんちデータがあるということもアピールできますしね。
── それはちょっとよくわからないですけど……田口さんは子供のころからうんこに興味があったんですか?
小学生のときは「将来の夢はサッカー選手」と書いていました。横浜マリノスが好きで、井原正巳選手にあこがれていたんですね。Jリーガーになりたいと思い、サッカーの強豪校に入ろうとしていたんですが、手術で1年くらい練習できない時期があって……それで、サッカー選手になるという夢をあきらめたんです。
── 至極まっとうなサッカー少年のエピソードです。
おなじ文集に「宝物はうんちです」と書いてたんですけど。
── サッカー少年どうしちゃったんですか。
うんちに親しんでいたんですね。ノートにうんちの落書きもしてましたし。
── まあ子供にとってうんこは友達みたいなものですけどね。
便秘症の悩みも抱えてたんです。おやじがいっつもトイレでタバコを吸って、タバコ臭いからトイレに入りたくない。そしたら便秘になってしまって。
── うんこの悩みも抱えていたと。それは今でも?
いえ、社会人になったら今度はストレスで下痢になってしまって。
── 宝物なのに悩みがつきないですね。
うんちに関心を持ち、うんちに悩み、っていう32歳です。