富士通は12月11日、グローブ型触感センサーを開発し、漢方医師の触診データ化を進めていると発表した。
漢方医学では病変や体調を探る触診は重要だが、触診は医師それぞれの知識や経験に基づくため診断内容を他の医師に伝えたり客観的に把握するためのデータ作成が困難だった。
富士通および富士通研究所は北里研究所 北里大学東洋医学総合研究所と共同で、診察時の手触り感を損ねない程度の柔軟な薄膜圧力センサーを開発。薄膜ポリマーフィルムは100~300μmの薄さながら、高い感度で圧力を計測する。
さらに手の軌跡を記録するカメラと連動させ、漢方医師の触感を定量化することができたという。富士通や東洋医学総合研究所では、センサー感度の向上などを精度を高めるとともに、漢方専門医の触診を大量に蓄積・客観化して医師の触診支援に繋げるとともに、未病の発見に貢献してゆくとしている。