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Windows Info第53回

Windows 10をまっさらのHDDに回復する「ベアメタル回復」を使う

2015年11月10日 12時00分更新

文● 塩田紳二 編集● ASCII.jp

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 今回は前回の続きで(関連記事)、Push-Button Resetの機能である「ベアメタル回復」について解説する。

ベアメタル回復を使うには
あらかじめ回復ドライブを作成しておく

 Push-Button Resetに含まれるもう1つの機能は「ベアメタル回復」と呼ばれている。これは、HDDを交換するなど、システムをまっさらな状態(ベアメタル)からWindowsを回復(再インストール)する機能だ。ただし、この機能を使うためにはあらかじめ「回復ドライブ」を作成しておく必要がある。

 回復ドライブには、Windows回復環境(Windows RE。Recovery Environment)とWindowsのインストールイメージと同等のものが含まれており、作成したメディアなどから、PCを起動してWindows10を再インストールすることが可能だ。

 回復ドライブの作成は、コントロールパネルの「回復」から行なう。USBメモリが必要になるが、必要容量は、システムイメージを含めるかどうかで変わってくる。イメージなしでは、512MB程度(WindowsREのみ)から数GB以上(システムイメージを含む場合。機種やインストール状態などにより容量に増減がある)だ。

回復ドライブは、コントロールパネルの「回復」→「回復ドライブの作成」から行なう。「システムイメージを回復ドライブにバックアップします」を選択すると、Windowsコンポーネントストアから回復用のイメージが作られて回復ドライブに記録される

 このベアメタル回復では、リセット、リフレッシュと同様に、再インストールに必要なイメージを現在のWindows 10にあるコンポーネントストアなどから作る。このために比較的最近の状態(Windows Updateから28日経過したコンポーネントを使う)に戻すことが可能だ。ただし、デスクトップアプリなどは回復されないため、再インストール後にユーザーがインストール作業を行う必要がある。

 回復用のWindowsイメージは、回復ドライブの\sourcesフォルダにある。また、起動用のWindowsREは、同じフォルダにあるシステム属性のついた「boot.wim」ファイルに格納されている。boot.wimファイルは、システム属性であるため、エクスプローラーでは表示させることはできない。コマンドプロンプトで「Dir /as」を指定することで表示が可能だ。

 なお、PCメーカーは、この回復ドライブの作成をカスタマイズすることが可能で、独自のドライバやソフトウェアなどを含ませることも可能だ。そのために使われるのが、CドライブのルートにあるRecoveryフォルダだ(システムフォルダのためエクスプローラーでは表示できない)。

回復ドライブに類似した機能

 回復ドライブに類似した機能として「システム修復ディスク」と「システムイメージの作成」(ともにコントロールパネル→バックアップと復元から起動)がある。回復ドライブと似たような機能なのだが、ファイル形式などに若干の違いがある。

 「システム修復ディスク」は、対象が光学ディスクに限られ、書き込み可能な光学ドライブが必須の機能だ。ただし、書き込まれるのは、システムを起動可能な回復環境(WindowsRE)だ。光学ドライブのみに限られるのは、この機能がWindows XPの頃からの機能であり、フロッピーディスクや光学ドライブを前提に作られているからだ。

 Windows 7以降、最新のWindowsに対応しているものの、回復ドライブなどの新しい機能が導入されたため、「システム修復ディスク」は従来と同じ光学ドライブを使う機能に留まっている。なお、回復ドライブの作成で、システムイメージを含めない場合、このシステム修復ディスクとほとんど同じものが作られる。このため、起動用の光学メディアが必要な場合以外は、システム修復ディスクを作る必要はない。

 「システムイメージの作成」は、同じくコントロールパネルの「バックアップと復元」から起動する。

システムイメージの作成は、仮想ハードディスクファイル(VHDX)を使って、起動ドライブにあるパーティションのバックアップを行なう

 実は、これらは「Windows Backup」と呼ばれる機能の一部だ。Windows Backupは、従来型のバックアップシステムで、「システムイメージの作成」では、「システム修復ディスク」と違って、システムイメージの保存に仮想ハードディスクファイル(VHDX形式)を利用している。

システムイメージの作成では、WIMではなくVHDXファイルを使ってシステムをバックアップしている

 WIM形式と違いVHDX形式には、圧縮機能がなく、必要になるディスク容量が大きくなる。ただし、その分、リストア時に高速処理が可能だ。また、パーティションごとにVHDXファイルが作られ、そのサイズが4GBを越える可能性があることから、NFTSでフォーマットされたメディアにのみ書き込みが可能だ。

 システムイメージの作成では、WindowsREなどPCを起動する機能が組み込まれないため、復元(リストア)時に、Windowsが動作している必要がある。Windows10の場合、「設定アプリ」→「更新とセキュリティ」→「回復」→「PCの起動をカスタマイズする」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「イメージでシステムを回復」から行うことができる。

バックアップしたシステムイメージを戻すには、設定アプリから「回復オプション」(更新とセキュリティ→回復)を使う

(次ページでは、「WindowsイメージファイルのWIMファイルはマウントが可能」)

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