2013年2月に登場した初代「Xperia Z」シリーズの名機「Xperia Z SO-02E」は、国内ではドコモからのみの発売でしたが、それから遅れること約3ヵ月、2013年5月にようやくauから「Xperia Z」をベースにした「Xperia UL SOL22」が登場しました。
「Xperia UL SOL22」の中身は、まるっきり「Xperia Z SO-02E」と同じなのですが、外観がまるで異なっていたのが特徴です。
「Xperia Z SO-02E」はフラットでかなり鋭角的なデザインのボディーでしたが、「Xperia UL SOL22」は、背面がなだらかにカーブしたかまぼこ型になっています。本体サイズも約71(W)×10.5(D)×135ミリと少し厚くなっています。重さは約145グラムで、本体の下側に重心を寄せたり、本体をラバーのような素材にしたりと持ちやすさが重視されていました。
液晶ディスプレー下の部分にLEDを搭載し、メールや情報のお知らせがくると光るだけではなく、充電時のバッテリー残量や「アルバムアプリ」、「WALKMANアプリ」で表示しているコンテンツに応じて色が変わるというギミックがありました。
「Xperia Z」シリーズの象徴とも言えるアルミ削り出しの丸い電源ボタンも健在で、ボリュームキーのほか、この後に出てくる「Xperia Z1」に先がけてシャッターボタンも搭載していました。
背面カメラは積層型構造のCMOSイメージセンサー“Exmor RS for mobile”を搭載した1310万画素。薄暗いところでも低ノイズで明るい写真が残せるといった強みがあります。
シャッターボタンがついたことで、アプリをタップしなくてもスリープ状態からボタンを長押しすればカメラアプリが起動し、そのままピントを合わせて撮影するという使い方ができるようになり、撮影までのプロセスがかなりシンプルになりました。
このほか、純正アプリとして「アルバム」、「ムービー」、「WALKMAN」アプリや「スモールアプリ」、「POBOX」も入っています。au端末で念願の5インチのフルHD(1920×1080ドット)ディスプレーに加えて、防水(IPX5/8)/防塵(IP5X)、そしてNFC、赤外線、ワンセグ、おサイフケータイと、国内モデルとして必要とされる機能はすべて入っています。
もうこのころから「スモールアプリ」や「POBOX」は、Xperiaユーザーとしては無いと困る必須アプリになってきました。
そうそう、背面のパネルの取り外しができ、バッテリー交換が可能なのも「Xperia UL SOL22」の特徴です。バッテリーは2300mAhと大きめの容量のものが搭載されていますが、予備バッテリーを持っていればモバイルバッテリーも不要で充電することなくサッと交換して使えるのは大きなアドバンテージだったと思います。
「どうしてauからXperia Zが出てこないんだ!」というauユーザーのジレンマを解消するべく現れたのが「Xperia UL SOL22」でした。まあ、どうしてそのまんま「Xperia Zを出してくれないんだ!」という人たちもいましたが……。各キャリアの端末の足並みが揃いだすのは、次モデルの「Xperia Z1」からとなります。
この連載の記事
-
第27回
デジタル
4K液晶の最強モデル「Xperia Z5 Premium」:Xperiaヒストリー -
第26回
デジタル
シリーズ国内初のSIMフリー機「Xperia J1 Compact」:Xperiaヒストリー -
第25回
デジタル
全部入りの最強コンパクト「Xperia Z3 Compact」:Xperiaヒストリー -
第24回
デジタル
大音量が楽しめる小型スマホXperia E1:Xperiaヒストリー -
第23回
デジタル
低価格な大画面モデル「Xperia T2 Ultra」:Xperiaヒストリー -
第22回
デジタル
気負わず使える「Xperia Z2 Tablet」:Xperiaヒストリー -
第21回
デジタル
薄く軽い防水防塵タブ「Xperia Z2 Tablet」:Xperiaヒストリー -
第20回
デジタル
ノイキャンとハイレゾ対応の「Xperia Z2」:Xperiaヒストリー -
第19回
デジタル
4K動画撮影の新時代に突入「Xperia Z2」:Xperiaヒストリー -
第18回
デジタル
正統進化の超定番モデル「Xperia Z2」:Xperiaヒストリー -
第17回
デジタル
大画面ながら価格と性能は控えめ「Xperia C」:Xperiaヒストリー - この連載の一覧へ