ソニーから登場したAndroidタブレット「Sony Tablet」シリーズのうち「Sony Tablet S」シリーズと対になるモデル、それが「Sony Tablet P」シリーズです。
筆者は「Sony Tablet P」シリーズにかなりの思い入れがあるのですが、まずは大きな特徴となる、インパクト抜群の折りたたみギミックをもったデザインのお話から。
画面は、5.5インチディスプレーが上下に1枚づつの2画面構成になっており、広げると大きな1枚のディスプレーとして使えます。持ち運びするときには折りたたんで小さくできるという、タブレットとしては異質の存在でこの姿に一目惚れ!
ふだん本気で仕事に使うならもちろんノートPCを選びますが、ちょっとキッチンやトイレでとか、寝室でゴロゴロしながらという際の手軽さが便利で、カフェの小さなテーブルに座っている時でも、とてもコンパクトなので周囲に気兼ねなく広げて使えるというひっそり感が最高です。
スマートフォンに比べるともちろん画面も大きく、キー入力する時は画面を傾けて、下側のディスプレーにキーボードを表示させてタイプする、まさにクラムシェルPCといった要素もかなりツボです。そもそも物理キーではないのでタッチタイプできないのですが、ディスプレーに表示されたキーボードをタイプする未来感だけでも幸せでした!
タブレットというと、だいたい7インチから10インチくらいまでの大きな1枚の板で、それはそれで画面を有効に使えるというメリットもありますが、持ち運びの際には、手持ちのバッグに入りきらないなんてコトもあります。しかし「Sony Tablet P」なら真ん中から二つ小さく折りたたんで、カバンにポイっと入れられます。
さらには、タテに持って折り曲げるとまるで紙の本を読むように使えるとか、「Sony Tablet P」シリーズでしかできないスタイルというか、他のタブレットにはない魅力がありました。まさにスマートフォンとタブレットの良さを兼ね備えた理想のガジェットだったのです。
2画面の特徴を生かして“ビデオプレーヤー”や“ミュージックプレーヤー”は、画面の上下分割をうまく演出した構成。使い方が何よりも楽しかったのですが、ここがむしろ弱点になってしまいました。
というのも、せっかくの上下2画面を活かしたアプリがなかなか登場しなかったのです。例えば、アプリによっては上の画面にしか表示されなかったり、強制的にタテ向きに表示されたり、実際に使っているときに予想外の画面構成に悩まされました。
考えてみれば致し方ない状況と言わざるをえないのですが、そもそも世の中に2つのディスプレーを搭載するタブレットというのがこの「Sony Tablet P」シリーズしかなく、アプリが対応するというのは酷な状態だったのでしょう。
それでも、あの「VAIO P」シリーズの時にも感じた、出かけるときに持って行きたくなるガジェットとしての魅力は大きく、使いたい時にサクッと動いてくれるAndroidならで はの良さもあり、「Sony Tablet P」シリーズはかなりのお気に入りとなりました。
そうそう、メールやメッセージの通知が来ると、本体を閉じててもライトがビコーンと光って教えてくれるギミックもあり、これがまた愛着が湧く所以にもなりました。いろいろと未完成的なところもあり、いまいち世の中で浸透してない空気を感じつつも、異常なまでの執着心で使い続けていました。そんな「Sony Tablet P」シリーズへの愛情がエスカレートしていくお話は次回に続きます。
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