東京より、カリフォルニア州バークレーに戻ってきました。帰りはよく眠れましたので、割と元気に1週間をスタートしています。
行きの飛行機は、その直前に見た映画「Steve Jobs」がどうも消化不良で、電子書籍で持っていた伝記を読み始めてしまったため、寝るタイミングを逸してしまいました。そのため、眠い1週間を東京で過ごしていました。8時以降に会合に参加した際、何度か居眠りしてたような、かすかな記憶があります。ごめんなさい。
この最新ジョブズ映画について、ネタバレになりすぎない程度にかいつまんでお話しすると、中身は感動的な人間ドラマが繰り広げられていて、イメージ通りのジョブズ、そして父親としてのジョブズのギャップにやられてしまうわけです。ただ、構成が……。
製品発表イベントのバックステージですべてのドラマが巻き起こる、というシチュエーションコメディーのスタイルが3回繰り返されるのですが、1回目で「そんなわけないじゃん」とハマらなければ、ずっとハマらず映画が終わるわけです。
個人的には、ジョブズ役がめちゃくちゃ似ていたことと、より素朴な雰囲気でカリフォルニアっぽいという理由で、すでに公開されていたアシュトン・カッチャー主演の映画「Jobs」の方が好みでした。
子どものためのハロウィン、大人のためのハロウィン
結局今年も、東京で盛り上がるハロウィンを目の当たりにすることはできませんでした。筆者は2011年のハロウィン直後に渡米しているので、日本で急速に醸成されたハロウィン文化についてはまだ知らないわけです。
「急に大騒ぎし始めて」と眉をひそめる人もいますが、海外から見ると、仮装のクオリティーの高さがすさまじいという意見も聞きました。中には、わざわざ東京のハロウィンに参加する人もいるそうで、伝統的なイベントとは異なる発展を遂げている点で、興味深いです。どちらかというと、大人のためのハロウィンイベント、という感じでしょうか。
ちなみに、冒頭の写真は、バークレーの筆者のアパートの近所で毎年恒例となっているマリポサ・アベニューのハロウィンの様子。
その通りでは毎年、車を通行止めにし、通り沿いの家々が、いかに子どもたちを楽しませるか、と気合いを入れたデコレーションを披露していました。ただ、その通り沿いでも、ハロウィンに参加しない家もあり、その家はカボチャも出さず、家の明かりも真っ暗にして、ひっそりとしていました。そうした家には、お菓子をもらいに行かないのが作法だそうです。
これは完全に子どものためのハロウィンです。仮装はバリバリのゾンビメイクの人もいれば、ディズニーキャラクター、マインクラフト(ドット絵のお面でした)、ハリーポッターも見かけました。ただ、今年目立っていたのは、スターウォーズのキャラクターとマーティー・マクフライ(バック・トゥ・ザ・フューチャー)でした。
地域の家々を回ることで、お互いにどんな人が住んでいるのかを確認し合うことができます。コミュニティーの連帯感を高める第一歩として、顔を知る、話す、という非常に良いきっかけになっているなと感じました。
夏時間から戻るフォールバックとホリデーの足音
アメリカのように夏時間を取り入れている国では、秋になると「フォール・バック」という日が設定されています。春先の「スプリング・フォワード」で時計の針を1時間進めましたが、日が短くなってきたので、今度は時計の針を1時間戻そうというわけです。
今年は11月1日にそれが設定されており、午前2時になる瞬間、もう一度午前1時をやり直すことになります。スマートフォンで目覚ましをセットしていれば、自動的に時間が修正されるため、いつもどおりの時間にアラームが鳴っても、1時間長く寝ていることになります。
春もそうでしたが、この1時間の差がなかなか眠気を誘うのです。統計的にも、夏時間→冬時間に切り替わった直後は事故が増える傾向にあるそうで、特に運転には注意する必要があります。しかも、11月2日月曜日の朝は強めの雨が降っていたこともあり、サンフランシスコ周辺では事故が多発し、大渋滞が巻き起こっていました。
ハロウィンの次のイベントは、第4木曜日が感謝祭。ここから先がホリデーシーズンとなります。そして、11月27日はブラックマンデーの大セールとなるのが恒例です。
「ブラック」というのはインクの色のことで、日本語でいうところの「(お店が在庫を一掃して)黒字にしましょうセール」という意味なのですが、午前0時の開店に合わせて真っ暗な中を並ぶので、意味を勘違いしそうになります。
(次ページでは、「アメリカでは何の製品がトレンドになるだろう?」)
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