Google アナリティクス初心者のために、基本的な分析の考え方、リスティング広告AdWords連携、Googleタグマネージャーの活用方法を、Webマーケティング支援企業で、LISKULを運営するソウルドアウト株式会社Webマーケティング本部のみなさんが解説します。(編集部)
Webサイトの現状・成果を把握するには「Googleアナリティクス」などのアクセス解析ツールが必須です。ただ、Google アナリティクスはレポートが充実している反面、「どの項目を見るべきなの?」「その結果からどう改善すればいいの?」は利用者任せで、悩んでいる人も多いでしょう。
今回は、Google アナリティクスを活用したい人向けに、特に重要な5つのレポートと改善方法を紹介します。
広告効果を把握する
流入経路⇒レポート:集客 → サマリー
「集客施策は、どこに力を入れればいいのだろう」。そんなときに役立つのが「集客」レポートです。
リスティング広告、メルマガ、自然検索、コンテンツマーケティングなど、ユーザーがどの方法で流入してきたのか確認できます。広告を手当たり次第に実施するのではなく、どのような方法でアクセスしてくるユーザーが多いのかを把握して、見込みの高い施策を実施しましょう。
実際にどうするの? 予算配分を考えるヒントにする
どこからの流入が多いか、どの流入がコンバージョンを取れているのかを踏まえて、予算配分を考えたり、SNS運営の判断材料にしたりできます。例えば、次のようなケースが考えられます。
- 広告予算の見直しに、「リスティング広告(=Paid Search)」と「ディスプレイ広告(=Display)」のどちらに予算をあてるのか。そのなかでもYahoo!プロモーション広告、Google AdWordsのどちらにあてるかを、コンバージョン率から判断する
- SNSの運営で、FacebookとTwitterのどちらに力を入れるのか、拡散された数とアクセス数から判断する
広告配信エリアを選定する
アクセス地域⇒レポート:ユーザー → 地域
アクセスしているユーザーの場所を市区町村単位で確認できます。地域に根差した企業や、不動産、旅行といった立地の影響が大きいサイトでは特に重要な指標です。
アクセス数があるにも関わらず、コンバージョンが全く取れないエリアと取れるエリアの差が大きい場合は、取れないエリアの広告の掲載を控えて成果がある地域に予算を投下した方が効率的です。
県内のみで広告を配信していた企業が、サイトに県外からのアクセスもあることから、広告を県外にも配信するようにしたところ、コンバージョン数が大きく伸びた事例もあります。
アクセスや成果が上がっている地域を把握し、適切に広告を配信しましょう。
実際にどうするの? 広告の「地域」ターゲティングを考えるヒントにする
広告配信では、地域ターゲティングは重要ポイントの1つです。全国に同じ広告を均一に配信するよりも、よりアクセスの多い地域の人たち向けて広告を配信すると、アクセスアップにつながります。例えば、次のようなケースが考えられます。
- コンバージョン率の高い地域は、キャンペーンを分けてターゲティングし、広告予算を増やす
- 地域別に広告文を分けて配信し、「横浜」「梅田」などの具体的な地名までを入れる
ユーザーがアクセスするデバイスに適したサイトに改善する
デバイス種別⇒レポート:ユーザー → モバイル → サマリー
レポート:ユーザー → モバイル → サマリー
パソコン(=desktop)、スマートフォン(=mobile)、タブレット(=tablet)3つのデバイスのどれからアクセスしているのか計測できます
アクセス比率やコンバージョン数などを基に優先順位をつけて、デバイスに応じたサイト最適化が必要です。
実際にどうするの? アクセス比率が高い端末向けのサイト改善を重点的に
ユーザーは、スマホでPC向けサイトが表示されるとストレスを感じます。デバイスのアクセス比率やコンバージョン数などをもとに優先順位をつけて、改善すると効率的です。次のようなケースが考えられます。
- スマホからのアクセスが3割以上ある場合には、スマホ向けのページを作る
- PCとスマホのアクセスはPCの方が多いが、スマホのアクセスもそれなりにあり直帰率が極端に高い場合はスマホ向けサイトの改善に力を入れる