心拍計は使いやすいが計測間隔が長い
心拍センサーとしては、なかなか優秀です。
光学式の心拍センサーは、LEDの光を当てて血流を読みます。したがって、ある程度皮膚に密着させる必要があり、密着度が低いと、外光が差し込むなどの原因で血流が読めなくなります。それでバンドをきつめに締めたりするわけですが、本格的なトレーニングを目的とするならともかく、一日中着けっぱなしにする活動量計としては、あまりぎゅーぎゅー締めなければならないものも困ります。
SmartBand 2の光学センサーは光量も弱く、その点が不安だったのですが、試しにリストバンドを使わず、コアを腕の上に乗せるだけでも心拍は取れました。むしろ他社の光学式心拍計よりも、気持ちルーズに装着しても使えるようです。この点はとても素晴らしい。
リストバンドとコアが分離するのも、センサーを清潔に保つ上で便利なところです。防水設計とはいえ、電子機器をじゃぶじゃぶ水につけて洗うのは気が引けます。この点でSmartBand 2は、バンドは水で丸洗いして、コアは濡れた布でそっと拭くか、乾拭き程度で済ませるということもできます。
SmartBand 2の計測値で興味を引くのは「ストレス」という項目ですが、これは上司からパワハラを受けた回数や度合いを記録するようなものではないようです。実際に使ってみた範囲では、どうも心拍と運動状態の関係から割り出される値のようで、じっとした状態で心拍だけが上がると、ストレス状態とみなされる。逆に動いていても心拍が低ければストレスの値は低く出ます。
問題は計測間隔です。「通常モード」では10分間に2分間だけ計測。コアのボタンを長押しして「心拍連続測定モード」に切り替えると1分間隔で計測。スマートフォンと接続しているとき、アプリの起動中も1分間隔です。このインターバルは、ちょっと長いかなという気が。
たとえば、同じ光学式心拍センサーを使った活動量計のfitbit「Charge HR」は、エクササイズ中は1秒間隔、それ以外は5秒間隔で計測します。それに比べると、SmartBand 2のデータ解像度は荒く、心拍の急激な上昇や、微妙な変化を詳細には記録できません。また、アプリ側にも心拍トレーニングに必須のゾーン設定もありません。
SmartBand 2は、あくまでも日常的な活動状態を記録するためのもので、何らかのプランに沿ったトレーニングのために使う機器ではないということでしょう。
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