一生に一度は行きたいイタリアで
プリペイドSIM対決!
イタリアと聞いて思い浮かぶものは何だろう? ルネサンス芸術、ファッション、歴史、イタリア車、サッカー、ワインなどなどパッと思いつくだけでもこれだけ名物を挙げられる。そう、イタリアという国はとても一言では言い表せない魅力が詰まっているのだ。「すべての道はローマに通づる」という格言があるように、イタリアはまさに「一度は行っておきたいヨーロッパ」だと言えるだろう。
駅に行けばキャリアショップが見つかる
そんな世界有数の観光立国であるイタリアのモバイル事情は、元国営のテレコムイタリアが運営する「TIM」、ヨーロッパ大手キャリアの「Vodafone」(以下、Vodafone.it)、オーストリア編でも紹介している「3」(ドイツ語読みは「ドライ」だが、イタリア語読みでは「トレ」。以下、3)、そしてイタリアの老舗キャリア「Wind」という、4社がサービスを提供している。
鉄道ならフランスからトリノへ入ったり、ミュンヘンからブレンナー峠を越えてヴェローナへ入ったり、またはスイスからアルプス直下のシンプロントンネルを抜けてミラノへ入ったりするだろうが、多くの人は空路でイタリアへ入る。イタリアの空の玄関口はローマ近郊のフィウミッチーノ空港と、ミラノのマルペンサ空港だ。いずれも元国鉄のトレニタリアが乗り入れており、ローマ、ミラノの中心地へは電車一本で向かえる。
そしてイタリアのターミナル駅近郊では、必ずと言っていいほどすぐ近くにケータイのキャリアショップがあるのだ。特にローマとミラノでは駅構内に主要キャリアがショップを出しているので、キャリアショップを求めて街を歩く必要もない。この辺りは旅行者に優しいと感じた。
プリペイドSIMは2GBで20ユーロが相場
ただしボッタクリには注意
プリペイドSIMの価格だが、イタリアでは30日間2GBで20ユーロが相場のようだ。TIM、Windはいずれもこの価格で「ツーリストプラン」というものを提供していた。
Vodafone.itは同額で2.5GBとなっており、2社よりちょっとオトク。5GBや10GBのプランもあるのだが、こちらは現地発行のクレジットカードによる定期契約が必要なため、旅行では使えないとのこと。
「3」はわずか5ユーロで3GBのプランがあるのだが、SIMを購入するときに30ユーロも払わされた。まあ、その分チャージがちゃんと30ユーロ分入っていて、後々このチャージ分はキッチリ使い切ったので、結果オーライではあるのだが。
イタリアに限らずだが、無駄にお金を失わないためには自分の要求をしっかり伝えることが非常に重要で、折り合いが付かなければ店を立ち去るのも時には必要だ。特にローマやミラノなどの大都市では注意したい。そうでないとピザが食べたかったにもかかわらず、とんでもなく豪勢な海鮮パスタを食べさせられた上に、昼食一回で100ユーロも払わされるハメになったりする。ハイ、ほかならぬワタシです……。
nano SIMに「ガワ」は付かない
設定は他国のものと変わらず
さて、実はイタリアでは計測機器をXperia ZからiPad Air2に変更している。ご存じの通り、イタリアは治安があまり良くはなく、スリや置き引きが多発する。街中で警官を多数見かけたが、これだけ治安対策をしていても、ローマ・テルミニ駅のセルフサービスカフェでは財布やiPadが入ったショルダーバッグが危うく持って行かれそうになり、肝を冷やした。「街を歩く時はできるだけ荷物を少なく」これは海外旅行のお約束である。
さて、今回4枚ともnanoSIMを用意したが、日本やオーストリアのように切り抜きでmicroSIMを小さくするのではなく、最初からnanoSIMサイズになっている。筆者はオーストリアで入手したmicroSIMのガワでサイズの融通を利かせたが、1枚のSIMを複数デバイスで使い回すつもりなら、あらかじめSIMアダプターを用意しておいたほうが良い(アダプタを利用するのは自己責任となるが)。
基本的な設定に関しては他国のものと変わらない。いずれもSIM PINを入力し、APNを設定すればOKだ。
TIM
- APN:ibox.tim.it
- ユーザー名:なし
- パスワード:なし
- 認証タイプ:設定なし
Vodafone.it
- APN:mobile.vodafone.it またはweb.omnitel.it
- ユーザー名:なし
- パスワード:なし
- 認証タイプ:設定なし
3
- APN:tre.it
- ユーザー名:なし
- パスワード:なし
- 認証タイプ:設定なし
wind
- internet.wind
- ユーザー名:なし
- パスワード:なし
- 認証タイプ:設定なし