コミュニケーションは「グルーミング型」へ
はてなハイクは、ツイッターのようなミニブログサービス。日本らしいミニブログを“俳句”に求めたもので、女性の利用者が多かったそうだ。
「爆発的なサービスの成長にはいかなかったんですが、かなり密度が濃いコミュニティになりました。はてなハイクの中で7組くらい結婚した人がいるんです」
ユーザー数に対して結婚した人の割合が高すぎるのはなぜか。近藤会長の解釈としては相手の投稿を評価する「はてなスター」という仕組みを作り“褒めるしかできない”設計にしたことが要因だったのではないかと分析していた。
うまいことを言えば、誰かが褒めてくれる。情報は人から人へと伝わっていき、コミュニティのあいだで話題が盛り上がる。
見知らぬ誰かとの出会い、デビューの可能性、そうした期待にわくわくする昔ながらのウェブサービスがある一方、いまはLINEやFacebookの中にあるような、すでに知っている誰かと話すタイプのコミュニケーションも伸びてきている。
けんすうさんは、すでに知っている誰かと話すタイプのコミュニケーションを「グルーミング型」と呼んでいる。
不特定多数と情報をやり取りするためのコミュニケーションではなく、友達同士の関係性の確認に近いコミュニケーション。内容は「ああ」「うん」「へえ」などほぼ意味をなさないことも多く、他人が見ても何の話なのかがわからない。
グルーミング型が増えてきた理由の1つは、スマートフォンの流行にある。
