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ヘッドフォンと合わせ、より広い層にアピールできる製品を投入

小型で高音質、そして何よりカッコいい、Technicsの新モデルOTTAVAを聴いた

2015年09月30日 20時43分更新

文● 小林 久/ASCII.jp

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スーパーツィーター搭載で、100kHzの高域「EAH-T700」

EAH-T700。国内メーカーモデルとしてはハイエンドの価格帯となるが、完成度もそのぶん高くなりそう。

 新生テクニクスブランド初のヘッドフォンとなる「EAH-T700」は約10万円の高級価格帯に投入される製品。50mmと口径のと大きい振動板を使っており、それだけでも3Hz~50kHz程度の可聴域を上回る範囲をカバーするが、さらにヘッドフォンとしては珍しい14mmのアルミ振動板(スーパーツィーター)も追加。100kHzまでの非常に広い周波数帯域を再現できる能力を持つ。

 スーパーツィーターはウーファーに対して20度程度の角度をつけて設定しており、耳の位置でうまく音を結ぶように工夫している(Angled Driverシステム)。

EAH-T700は2種類のユニットを搭載した2Way構成。スーパーツィーターが斜めの角度で搭載されている。

 スイーベル機構によりフラットに収納できることに加え、また装着位置を調整するために、ヘッドバンドとハウジング部分の連結部に前後に動く機構(Horizontal Slideアジャスト機構)を入れている点も面白い。ハウジングはアルミ合金製で、ダブルアルマイト処理でブラックに塗装。スピン加工も施している。ハンガー部分はアルミ鍛造品で堅牢にした。

 ケーブルは着脱式で4Nの無酸素銅を使用。両出しで、現時点では交換品を用意していないが、バランス駆動にも対応できるようにしている。イヤーカップやヘッドバンドにはプロティンレザーを使用した低反発素材で、装着感にもこだわっている。

 実際にサウンドを確かめてみると、まずシャープに伸びる高域が鮮烈。硬質か鋭いサウンドであることに加えて、音像が極めて明確である点が印象的だ。これはCDクオリティーのジャズやポップスでも十分に魅力的だが、より真価を発揮するのはハイレゾのオーケストラ演奏。96kHz/24bit、192kHz/24bitとクオリティーが上がると、それに付随する形で、サウンドのリアリティーや説得力が向上していく点が素晴らしい。

発表会の冒頭ではピアニストのアリス・紗良・オットーさんのビデオメッセージ。アーチストにとって重要な音と音の間を再現できるシステムとしてTechnicsに感銘を受けたとした。

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