きめ細かいカスタムオーダー
LaFabricのカスタムオーダーでは、サイズはもちろん、生地や形状、ボタンなどのパーツまで、多岐にわたるカスタマイズができる。
スーツをオーダーするには、サイト上部の[Formal]をクリックすると、生地を選ぶページになる。「プレミアムブルーネイビーチェックスーツ」を選ぶと次のような画面になる。
[カスタマイズする]をクリックすると、フィット感を選ぶ画面になる。フィット感は[スリムフィット]と[スタンダード]の2種類から選ぶ。その後、ジャケットのボタンやポケット、裏地の仕様など8項目を選んだら、最後にオプションでツーパンツの有無の選択になる。ここで商品に関する一通りのカスタマイズは終了だ。
[カートに入れる]をクリックすると、さらにステッチの有無やボタンホールの色など、8つの有料追加オプションが選択でき(選ばなくてもよい)、カスタマイズ結果を反映したショッピングカートにたどり着く。
いよいよ採寸
ショッピングカートにある[サイズを決めてレジに進む]をクリックすると、カスタムオーダーの肝となる、採寸メニューになる。
採寸メニューには、[自分で採寸する][出張採寸を依頼する(都内23区限定)][ショップ(渋谷)で採寸する]の3つの方法がある。
[自分で採寸する]は、身長・体重・年齢といった基本情報を入力し、腕や足の太さなどを選択した後、体の15カ所のサイズを入力する。それぞれの入力項目に対して、採寸方法の説明や動画が掲載されているので、素人でも測り間違えにくいようになっている。
[出張採寸を依頼する]は、LaFabricのテーラーが、お客さまが希望する東京23区内の自宅や勤務先に出向いて採寸をする。料金は980円だが、2015年10月現在、無料キャンペーン中だ。
[ショップで採寸する]は、渋谷にあるライフスタイルデザインのオフィスで採寸をする。
従来のアパレル通販は、1つのアイテムに対して、色と柄、大きさはX、M、Lの3種類程度からの選択に比べると、さすがに「カスタムオーダー」をうたうだけに、選択項目は細部にわたる。自分の思った通りの色や柄だけではなく、大きさも細かく指定できるのは、顧客満足度が高まるが、通信販売においてカスタムオーダーは諸刃の刃だ。
なぜならお客さまにフィットする洋服を作るカスタムオーダーでは、採寸の失敗は許されないからだ。森氏によると、「ご自身で採寸される方は半数ほど、残りの半分は出張採寸やショップ採寸などの依頼を選んでいただいております」という。
採寸データは再オーダー時にも使えるように登録される。あとは、決済方法を選んで実行すれば、おおむね4週間でオーダーしたスーツが届く。
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カスタムオーダーは、体型に合った洋服を着たいと考えるビジネスマンだけでなく、デザインや生地で個性を出したい消費者にとって、理想的なサービスだ。これまでに、47都道府県中、40の都道府県からオーダーがあった。しかし、1着ずつオーダーを受けてから製造するため、事業として成功するためのハードルはECのなかでも相当高いだろう。次回は、LaFabricの品質に対する考え方や今後の事業展開について紹介する。