mineoとspモードが健闘した夜9時の駅前測定
一般的には夕方から夜遅くにかけてトラフィックが上がっており、この時間帯でどれだけ快適な速度が出るのかが、速度を語る上で重要だ。
この数字を見るとOCNとIIJmioは体感的にも遅さを感じる程度まで速度低下が発生している。特にOCNの落ち込みが激しい。そんな中でもspモードは健闘しているため、ドコモの無線ネットワークについてはまだ余裕があり、OCNやIIJmioの速度低下の原因はドコモの中からインターネットに接続する部分より向こう側と想像できる。
mineoは健闘。いつもこのような数字が出ているわけではないが、今回の調査では価格対快適さが一歩リードといったところだろう。
結局、快適さは値段に比例するが
オススメのSIMは用途によってさまざま!
この結果から何が読み取れるかというと、格安SIMは費用を抑えているだけに、混雑時の対策には限度があるということ。データがよりスムースに流れるようにするには格安SIM事業者がドコモにもっと使用料を払う必要があり、格安かつ容量アップがの競争が激しい状況では、大きな改善は期待できない。
ドコモは月間2GBの容量で音声なしのスマホ契約だと基本料、パケット代、プロバイダ代や税などを含んで月額5942円。IIJmioの月間高速通信容量が3GBで月額974円という料金を比較すれば、この差も十分納の範囲だろう。
mineoはOCNやIIJmioよりも最良時のトップスピードは劣っているものの、混雑時間帯の落ち込みが少ない。ドコモネットワークよりもauネットワークの格安SIM事業者が少なく、月額費用的にもドコモネットワークよりも若干高いmineoだけに、この良好な状態を維持していると思われる。利用できる機器の少なさもあるだろう。
ただし、mineoは9月からドコモネットワークを使ったサービスも同時に提供予定なので、その後にmineoの速度がどのように変化するのかはまだ未知数だ。
結論としては、用途に合わせてきちんと選べば今回の4つのSIMではどれも大きな問題はない。お金に糸目を付けず、とにかく快適な回線が必要ならばドコモ契約のspモード、費用を考慮しながら全体的な快適さならIIJmio。1ヵ月でなく1日あたりの容量制限が必要だったり、固定プロバイダーとの組み合わせで安くしたいならOCN モバイル ONE、au端末を活用するならmineoといったすみ分けができる。
現在、格安SIMの戦いはマニア向けから一般向けへとシフトしている。そんななかで、今回紹介したような主要な格安SIMでは、選び方さえ間違えなければ十分に活用できるサービスといえるだろう。

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