大日本印刷と筑波大学は7月9日、3Dプリンターを用いて、内部構造が見やすい臓器立体模型を作る手法を共同開発したと発表した。筑波大学が3次元データを作成し、大日本印刷が3Dプリンター用データへの補正と出力条件の設定を行なった。
従来の模型には臓器の内部構造の視認性が低いという課題があったが、この手法により血管が複雑に入り組んだ箇所でも確認しやすく、術前シミュレーションや手術中の確認作業などでの効果を高めるという。
また、内部構造を透明な樹脂で再現せず、ほとんどを空洞化したことで制作コストの課題もクリア。従来の約3分の1での制作が可能となった。
2016年度までの実用化を目指す。今後はすい臓などほかの臓器への展開も進め、外科医のトレーニングや臨床現場への応用展開を進めていくという。