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松村太郎の「西海岸から見る"it"トレンド」 第73回

Apple Musicで音楽ライフが再起動しつつある

2015年07月08日 10時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII.jp

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音楽を買わなくなった3年間を埋める作業中

 ただ、Apple Musicは、そうしたショックだけではなさそうです。今筆者が何をしているかというと、手持ちのアーティストをApple Musicで片っ端から検索して、2012年以降に出た新譜を聴きあさっている状態です。

 まるで、3年間待っていた自分の音楽ライブラリを埋めるように。そして気に入ったものを、自分のライブラリに追加しているのです。

 Apple Musicに契約していると、アルバムを表示させて「+」ボタンを押すだけで、楽曲丸ごとを「マイミュージック」(これまでのiTunesライブラリ)に追加でき、ダウンロードしてネットがつながらない場所でもできます。

 月に1枚でもアルバムを買っていた人は、アルバムで2つ目の「+」ボタンを押した段階で、Apple Musicの方がお得になる、と考えることができます。もちろん、月額契約のサービスなので、購入・所有というよりは長期レンタルという感覚かもしれません。

 ただ、月額契約している限り、新たな音楽に触れ続けることになり、筆者の「音楽をまったく買わなくなった3年間」を防ぐことにつながるのではないでしょうか。このことが、音楽産業にどのような影響を与えるのかについても、今後注視していきたいと思います。

 もしも音楽をもっと聴きたい、以前は聴いていたが止まってしまった、という人は、Apple Musicというショック療法が有効かもしれません。


筆者紹介――松村太郎

 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。米国カリフォルニア州バークレーに拠点を移し、モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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