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発売までにどこまでアップデートされるかがカギ

発売前の最上位機種Jawbone「UP3」をチェック、機能にもう一声ほしい

2015年07月01日 12時00分更新

文● 四本淑三

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心拍数は睡眠時だけしかわからない

 ただ、UP3は、今のところ持てる能力のごく一部しか発揮できていません。

 バイオインピーダンスセンサー、気温計、体温計と加速度計以外に3つもセンサーが多いUP3ですが、我々が知ることができるのは、今のところ心拍数のみ。それも目が覚めた後に、睡眠時の心拍数と安静時心拍数がわかるだけです。

睡眠状態の表示。ここに心拍数のグラフが表示されます。「レム睡眠」が加えられた睡眠の深さの表示は、「熟睡」「浅い眠り」の3段階に安静時心拍数は「健康全体を評価する指標として」毎日ロギングされているようです

 リアルタイムで心拍数は表示しないので、運動強度をモニターしながらのトレーニングには使えません。ストップウォッチ機能でアクティビティーを記録した区間も心拍数は表示せず、アクティビティーのタイプと運動強度は自分の感覚値で申告する仕組みになっています。

 電気式の心拍センサーは省電力のはずですが、光学式センサーのFitbit Charge HRは、一日中心拍を計測し続けて5日間はバッテリーが持ちますから、このアドバンテージはほとんどありません。むしろ心拍計が必要なユーザーは、Fitbit Charge HRを選ぶべきでしょう。

 心拍数だけでなく、皮膚の温度や周囲の温度といったデータについても、ユーザーがモニターする方法は提供されていません。現状ではUP3を買っても、UP2との差異は、安静時心拍数やレム睡眠の時間がモニターできるだけなので、それらが気にならなければ安価なUP2(Amazon価格で1万6500円)で十分ということになります。

 いまのところUP3を使うメリットは、睡眠の質が精密に把握できること。他社製品と比較した場合は、アプリがよくできていることでしょう。ただ、UP3の発売までには、まだ時間があります。

活動量を見てアドバイスを投げてくるSmart Coach機能にも、安静時心拍数をモニターした結果が反映されるようになっていますアプリには学習能力があり、ここは何かの運動をしていた区間だなと判断すると、過去の運動データからアクティビティータイプのリストを表示して、入力を促されます

 UP3がリアルタイムでデータを表示しない理由はいくつか考えられます。例えば、我々が普段チェックしている歩数や睡眠状態も、加速度センサーが吐き出す生のデータを見ても、さっぱりわからないはずです。そのデータを分析して、歩数や睡眠状態のような、意味のわかる形として取り出したのが、今のアクティビティートラッカーなわけです。

 そうした分析手法を確立するために、各種センサーの吐き出すデータは蓄積はしているのでしょうから、いずれファームウェアやアプリのアップデートで反映されることを期待したいですし、当然そうなるでしょう。



著者紹介――四本 淑三(よつもと としみ)

 1963年生れ。フリーライター。武蔵野美術大学デザイン情報学科特別講師。新しい音楽は新しい技術が連れてくるという信条のもと、テクノロジーと音楽の関係をフォロー。趣味は自転車とウクレレとエスプレッソ

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