ソニーは26日、フルサイズセンサー搭載のミラーレス一眼「α7」シリーズの新機種として、フルサイズでは初の裏面照射型センサーを採用した「α7RII」(ILCE-7RM2)を8月7日に発売すると発表した。ボディーのみ予想実売価格は47万5000円前後。
すでに海外で発表されているが(関連記事)、今回日本での発売が決定した。
フォトダイオードの裏側に配線を配置することで、受光面積を広げられる裏面照射型CMOSセンサー。コンパクトデジタルカメラなどでは多く採用されているが、フルサイズセンサー搭載機では初となる。
有効4240万画素という高解像な素子でありながら、感度は拡張設定でISO 102400(通常はISO 25600)まで設定可能。さらに配線に銅を採用することで読み出し速度が高速化。従来機(α7R)と比較して3.5倍高速化されている。
読み出し速度が高速化されたことで、従来(α7S)は外付けのレコーダーが必要だった4K動画記録が、本体のみでできるようになった。記録方式はXAVC S(最大100Mbps)に対応し、4Kは30p/25p/24pでの記録が可能だ。
α7Rと同じく、撮像素子はローパスフィルターレス仕様。ただし、α7RIIは高解像化した(画素サイズが小さくなっている)分、モアレや偽色の発生頻度は低くなるという。
AFは、399点の像面位相差AFセンサーを搭載。この点数は世界最多であるとともに、カバーエリアも世界最大となる。また、同社の一眼レフ用レンズ(Aマウント)を装着する際、位相差AFセンサー非搭載のマウントアダプターを使用しても、本体の像面位相差AFにより高精度かつ高速なAFが利用できる。
AFスピードもα7Rと比較して40%高速化。AF/AE追従で秒間5コマの連写が可能なほか、4K動画撮影時もAF追従するファストファイブリットAFにも対応する。
ブレ対策も強化されている。5軸のボディー内手ブレ補正を内蔵するほか、シャッター時のショックを和らげるため、振動を抑えるブレーキングシステムを新たに搭載している。
ファインダーは有機ELパネルを採用。ZEISS T*コーティングを施すことで、0.78倍という世界最大の倍率となっている。
このほか、ISOオート時の最小シャッタースピードの設定が可能となり、モニターの明るさだけを変える「ブライトモニタリング」などが追加されている。これらの機能はカスタムボタンに割り当て可能だ。