グーグルは、中学生、高校生、高等専門学校生にインターネットを安心・安全に利用するためのヒントやアイディアを広めるプログラムとして「Google ウェブレンジャープログラム」を実施。全国から67校、125チーム、314人の参加者が集まり審査の結果、6月7日にウェブレンジャー作戦本部で開催された表彰式で4組をウェブレンジャーアンバサダー(大使)に任命した。
ウェブレンジャーの目的は、斬新なアイディアで地球の人々がインターネットを安心・安全に利用するための作戦を計画し、活動報告を動画で作成しYouTube上にアップロードすることが条件となっていた。
選考基準は、Message/伝えたいメッセージが明確か、Innovative/伝える方法がユニークでイノベーティブか、Impact/多くの人に伝わったかの3点で、グーグル社員と関係者が選考にあたった。
アンバサダー賞 グランプリ
栄えあるグランプリに選出されたのは、埼玉県と北海道の高校2年生のチーム「nextlav」。インターネットの利用時に起こりうるトラブルをゲームの体裁で楽しく学びながら学べるものだ。
アンバサダー賞
埼玉県の高校3年生のチーム「Takarian.Project」は、小学生でもインターネットを安全に使う方法を楽しんで学べるようにと「ネット戦隊!ウェブレンジャー」の活躍を描いたショートムービーを作成。
山形県の高校3年生のチーム「koryo1011」はインターネットに公開したコンテンツを完全に削除するのが難しいことに着目し、無防備な投稿への注意を喚起する動画を作成。
山形県の高校3年生のチーム「超平和レンジャーズ」はワンクリック詐欺への注意喚起のために、ドッキリを仕掛けるというユーモアなアイディア力が評価された。
インターネットのおけるセキュリティーやプライバシー問題など、事例の進化と変化が早く、それでいてリテラシーやネット活用の度合いが、「大人だからよく知っている」や「子どもだから知らない」と一概に年齢差によるものではないため、「大人もよくわかっていないことを、子どもの視点・発想で世の中に発信」を、ウェブレンジャーという取り組みを通して子どもたちに考えてほしいという願いがグーグルにはあったようだ。
2012年にイスラエルでスタートした本プログラムは、日本では初めての開催。日本ではグーグルの20%ルールを活用し、ウェブレンジャーの作戦本部はグーグルの様々な部署に所属するメンバーが参加者をサポートしていた。
参加者募集にあたっては、メールを積極的に利用していない学校が多く、FAXを送信したり、学校内でのインターネット利用を制限している県があったりと、グーグルにとっては慣れないこともあったようだが、今回の開催だけに終わらせず今後の展開も見据えているようだ。