感圧タッチトラックパッドの採用などで使い勝手が向上
ストレージとともに、新モデルの大きな変更点として挙げられるのがトラックパッドの変更だ。従来はパッドが物理的に沈み込む方式のものを採用していたが、新モデルではMacBookや13インチMacBook Pro Retinaディスプレイモデルなどと同様、感圧タッチトラックパッドに変更された。これは、内蔵の感圧センサーによって指の押す力を識別し、リニアアクチュエータでパッドを動かすことで擬似的にクリック感を演出する方式のトラックパッド。そのため、電源オフのときはパッドを押し込んでもクリック感がない。
擬似的といっても非常にリアルなクリック感があり、従来のトラックパッドと同じ感覚で使うことができる。また、感圧タッチトラックパッドならではの特長として「強めのクリック」を利用することも可能だ。これは、パッドを強く押し込むことで、単純なクリック操作ではできないことを実現できる機能。
たとえば、Webページのテキストを強めにクリックすると、そのテキストの意味を辞書で調べて検索結果をポップアップ表示できる。また、Finderでファイルのアイコンを強めにクリックすると、そのファイルのクイックルックプレビューを表示可能。従来だとcontrolキーを押しながらクリックし、ポップアップメニューから項目を選んで実行していたような操作がワンステップで実現できるわけで、慣れると非常に便利だ。
バッテリー駆動時間が向上、実測で9時間47分動作
使い勝手に関しては、もうひとつバッテリー駆動時間の改善にも触れておきたい。従来モデルは95Whのバッテリーを搭載し「最大8時間のワイヤレスインターネット閲覧、最大8時間のiTunesムービー再生、最大30日のスタンバイ時間」だったが、新モデルはそれが99.5Whのバッテリーで「最大9時間のワイヤレスインターネット閲覧、最大9時間のiTunesムービー再生、最大30日のスタンバイ時間」に向上している。それにともない本体質量は2.02kgから2.04kgへと20gほど増えているが、バッテリーの持ちが1時間も増えたのはそれを差し引いても魅力的だ。
そこで、実際にどのくらい持つか試してみた。ディスプレイの輝度を50%に設定し、フルHD、H.264の動画をフルスクリーンでループ再生して、満充電状態から強制スリープに移行するまでの時間を計ってみた。
バッテリーベンチマーク | ||
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機種 | カタログ値 | ベンチマーク結果 |
13インチMacBook Air(Early 2015) | 最大9時間 | 9時間47分 |
※ ベンチマーク結果は1920×1080ピクセル、H.264、4分11秒の動画をループ再生して満充電から強制スリープするまでの時間
結果、公称値を超える9時間47分という結果になった。アップルの公称値は輝度75%で計測した時間なので、ほぼ順当な結果といえるだろう。ディスクリート・グラフィックスを多用するような作業では、当然バッテリー駆動時間も短くなるが、Webやメール、簡単な文書作成などの軽い処理が中心なら、ふだんはACアダプタを一緒に持ち歩かなくてもなんとかなりそうだ。