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カッコいいと、率直に感じるデザインも魅力

人気のAstell&Kern入門機「AK Jr」は超薄型でも高音質

2015年06月19日 11時00分更新

文● 小林/ASCII.jp

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プレーヤーとして本当に必要な機能に絞りこんで薄型化

 再生機能についてみてみよう。対応フォーマットはPCMが192kHz/32bitまで(ネイティブ再生は24bitまで)と主流のハイレゾ音源はほぼ網羅できる性能。

第2世代AKシリーズと並べる。左から順にAK100II、AK120II、AK Jr AK240

 2.8MHzまでとなるがDSDの再生(88.2kHz/24bitのPCMにリアルタイムで変換)にも対応するので、今後を見据えて購入はDSDにしておきたいという場合でも安心だ。一般的なWAV、FLAC、MP3に加えて、AACやApple Losslessなどにも対応するので、スマホ用にiTunesで楽曲を管理していた場合でもスムースに移行できる。USB DAC機能も持ち、対応形式に対する不足は感じないと思う。

AKシリーズの主な仕様
機種名 AK Jr AK240 AK120II AK100II
実売価格 7万円弱 26.3万円前後 18.1万円前後 9.9万円前後
容量 64GB 256GB 128GB 64GB
DAC WM8740 CS4398×2基 CS4398
microSDスロット 1基(64GB) 1基(128GB)
PCM
(再生時)
32bit/192kHz
(24bit/192kHz)
32bit/384kHz
(24bit/192kHz)
DSD
(再生時)
2.8MHz
(PCM変換:
24bit/88.1kHz)
5.6MHz
(ネイティブ)
5.6MHz
(PCM変換:24bit/176.4kHz)
バランス駆動出力 ○(4極φ2.5mm)
Wi-Fi/Bluetooth ─/○ ○/○
USB DAC入力 PCM:
24bit/96kHz
PCM:
24bit/192kHz
DSD:
5.6MHz
PCM:
24bit/96kHz
DSD:
5.6MHz(24bit/96kHz変換)
光デジタル出力
サイズ 52.9×8.9×117mm 66×17.5×107mm 55×14.9×118mm 55×14.9×111mm
重量 98g 185g 177g 170g

 では、AKシリーズの上位機との違いはどこにあるのかという点について。ひとつは第2世代から標準機能となったバランス駆動に対応しない点がある。OSは組み込みLinuxとなり、Wi-Fi機能をバッサリと削ぎ落としている(Bluetoothには対応)。また、DACチップもシーラス・ロジックのCS4398ではなく、WolfsonのWM8740となっており、第1世代機に近い構成だ。このあたりが主な差別化要素となる。

上部のイヤフォン端子は1つ。上位機はバランス駆動時に本領を発揮する面があるが、リケーブルせず、一般的なヘッドフォンと組み合わせて使うなら、シンプルな回路にできるぶん音質的なメリットがあると考えられる。

 という感じで、上位機よりはシンプルな構成となっているが、プレーヤーとしての本質的な機能は何かを考えると、あまりデメリットは感じない。考えてみれば、市販のヘッドフォンは基本的に3.5mmのアンバランス接続を想定している。バランス駆動をするためには敢えてリケーブルするなど、こだわりとそれなりの投資が必要。Wi-Fiにしても使わないのであれば、よりシンプルな回路のほうがコスト面でも音質的にもメリットがあるはずだ。

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