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超デカイ! 超リッチ! 超セレブ! キャデラック・新型SUV「エスカレード」を試乗!

2015年05月02日 15時00分更新

文● 松永和浩 写真●松永和浩 モデル●桜井さち(@sachibudou

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意外と乗りやすい! 大きさからは想像しがたい操縦性

 では運転してみよう。

 筆者も当然運転したが、ここはプロの意見も聞きたい。ということでプロのレーシングドライバーに乗ってもらった。

今回試乗に同行してもらったのはスーパー耐久シリーズで、デミオディーゼルをドライブするTeam NOPROの野上達也選手。レーシングカーやチューニングパーツも開発するプロショップ「ノガミプロジェクト」でメカニックもこなしているために、クルマの特性をつかむことにかけては鋭い感性を持つ

「エスカレードはクルマが大きいので、キープレフトに徹すれば左ハンドルでもかなり乗りやすいですね」

 この大きさと左ハンドルで躊躇してしまうが、フロントマスクがかなり立っているので右前方の見切りは悪くない。

 試乗は軽井沢を中心に行なわれたが、そのスタート地点から山間部に入ってスキー場のある草原地帯を目指していった。

「サスペンションモードがツーリングとスポーツの2種類ですが、山間部のワインディングではツーリングだとロールが大きすぎ。スポーツの方が乗り心地も上がります」

 エスカレードはスポーツモードでも段差やギャップで暴れるようなことはない。

「この落ち着き加減は、マグネティックライドコントロールのサスペンションがかなりいい仕事してますね」

 マグネティックライドコントロールとは、乱暴な言い方をすれば、サスペンションのショックアブソーバー内に封入された粉状磁性体が路面状況に合わせてショックアブソーバーの固さを瞬時に変え、ショックの吸収やサスペンションの動きを制御する機構である。

搭載されるエンジンは6.2リッターのOHVスモールブロック。C7コルベットと基本を同じとするエンジンで、排気量の割りにそのサイズはかなり小さい。セッティングはコルベットに比べれば中低速に寄っている

「6.2リッターのトルク感がすごいですね。アクセルを踏めばどんな状況でも前に進んでいく感じが頼もしい。それと、ちょっとでも平坦になってクルマの負荷が減ると気筒休止がすぐに介入して燃費を稼ぐ。その切り替えもスムーズで、気にしてなければまったく気がつかないレベルです」

 6.2リッターのV型8気筒エンジンを搭載するエスカレードだが、高速道路の巡航など低負荷時には気筒休止システムが働き3.1リッターV型4気筒として振舞うのである。

「それと、Uターンや車庫入れなどの小回りも、全長5m越えとは思えないほどキレイにきまります。4WDといってもFRベースの4WDなので、ハンドルの切れ角も含めて小回りが利きやすいですね」

「メーターがヘッドアップディスプレイとして表示されるのも、この大きさのクルマを運転する上で視線移動が減らせる分、運転のしやすさに繋がります」

エスカレードのメーターパネルはフル液晶のバーチャルメーターで、画面の表示内容を好みで選択することができる。ヘッドアップディスプレイの表示内容も同様に、好みで選択可能だ

 目的地からの帰路は筆者が運転を担当した。この全幅が2mを超えた上に左ハンドルの大柄なエスカレードだが、車線逸脱警告機能付きのシートがぶるぶると震えてくれるおかげで、遥か彼方の車体右側の様子が手にとるようにわかる。また、レーダー機能による自動ブレーキも装備しているので追突の危険性も軽減され、安全装備に守られた実に安心感のあるドライブが体験できた。

 また車庫入れに際してもバックビューモニターと、車体を頭上から見たような360度サラウンドビジョンによって安全確認できるので、思った以上にラクにできる。

乗員同士の衝突を防ぐフロントセンターエアバッグ

 安全装備といえば、3列目シートまでカーテンエアバッグが装備されたことに加えて、世界初装備として、横方向からの衝撃で乗員同士の衝突を防ぐフロントセンターエアバッグが装備されている。

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