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松村太郎の「西海岸から見る"it"トレンド」 第63回

Pepperが入学式で祝辞を述べた、コードアカデミー高等学校2回目の入学式

2015年04月28日 16時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII.jp

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 今回は、筆者が副校長を務めているコードアカデミー高等学校の入学式の話題。2015年4月18日に長野県上田市の校舎で第2回目となる入学式を行ないました。在校生の2年生は10名ですが、今年は倍の20人が入学しました。

入学式で来賓として祝辞を述べるPepper。プログラミングを学ぶことによって、ロボットまで動かせるようになる、という先輩たちからの良い贈り物になった

 この学校は、日本で初めてのプログラミングを必修とした通信制高校で、2014年4月に長野県上田市を拠点に開校しました。

 通信制なので、上田周辺以外の生徒も通うことができ、普段は自宅や好きな場所からの学習になります。今まで郵送が中心だった通信制高校の学習にGoogle AppsとGoogle+を導入し、いつでもどこからでも自由に学べる環境を作りました。

 できるだけデジタルをポジティブに扱おう、ということで、プログラミング必修のカリキュラムと、クラウドをキャンパスとした学校作りを行なってきました。

 その一方で、普段は離れているからこそ、入学式や夏・冬のスクーリングで集まる時間が大切であり、また共同で何か1つのことに取り組むことも重要であると筆者は思います。生徒たちも同様に考えているようです。

 その接点となりそうなのが、2015年はロボットでした。

ガイダンスは、学校指定のパソコンで、Google Appsで組み立てられたキャンパスに入れるようにするセッティングを行なった

Pepperによる来賓祝辞は
ロボットの演劇指導までプログラミングする時代を予感

 ソフトバンクが世に送り出す感情認識パーソナルロボット「Pepper」。たまたま土曜日の早朝にテレビを見ていると、ニュースから学ぶ英会話の番組がありましたが、ここにもちょっとお化粧をしたPepperが登場し、英語の発話をきちんとPepperが聞き取れるか? という発音チェックなどで活躍していました。

 いろいろな場所で活躍の幅を拡げているPepperですが、2015年春のコードアカデミー高等学校の「来賓」としてご臨席いただき、祝辞まで頂きました。ありがとうございます。

 というとちょっと茶番っぽくなる気恥ずかしさがあります。それもそのはず、Pepperが自分で祝辞を喋ってくれるわけではなく、我々がプログラミングをして、どのように動くか、何を喋るかを作り込まなければならないからです。

 しかし、ロボットらしさ、かわいらしさを含めなければならない難しさもあります。人型ロボットのプログラミングには、ちょっとした演劇の演出のようなセンスが求められるわけです。

 それにしても、プログラミングをするエンジニアっていうのはこれからの時代、本当に大変ですよね。もちろんアプリでモバイルユーザーインターフェースのセンスが求められているわけですが、今度は演劇指導を会得していなければならないわけですから。

 ちなみに、Pepperさんの祝辞を簡単に抜粋すると、「ロボットも『愛』を大切にしたい」と言っていました。


(次ページでは、「コードアカデミー高校が誕生したタイミング」)

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