今回は、筆者が副校長を務めているコードアカデミー高等学校の入学式の話題。2015年4月18日に長野県上田市の校舎で第2回目となる入学式を行ないました。在校生の2年生は10名ですが、今年は倍の20人が入学しました。
この学校は、日本で初めてのプログラミングを必修とした通信制高校で、2014年4月に長野県上田市を拠点に開校しました。
通信制なので、上田周辺以外の生徒も通うことができ、普段は自宅や好きな場所からの学習になります。今まで郵送が中心だった通信制高校の学習にGoogle AppsとGoogle+を導入し、いつでもどこからでも自由に学べる環境を作りました。
できるだけデジタルをポジティブに扱おう、ということで、プログラミング必修のカリキュラムと、クラウドをキャンパスとした学校作りを行なってきました。
その一方で、普段は離れているからこそ、入学式や夏・冬のスクーリングで集まる時間が大切であり、また共同で何か1つのことに取り組むことも重要であると筆者は思います。生徒たちも同様に考えているようです。
その接点となりそうなのが、2015年はロボットでした。
Pepperによる来賓祝辞は
ロボットの演劇指導までプログラミングする時代を予感
ソフトバンクが世に送り出す感情認識パーソナルロボット「Pepper」。たまたま土曜日の早朝にテレビを見ていると、ニュースから学ぶ英会話の番組がありましたが、ここにもちょっとお化粧をしたPepperが登場し、英語の発話をきちんとPepperが聞き取れるか? という発音チェックなどで活躍していました。
いろいろな場所で活躍の幅を拡げているPepperですが、2015年春のコードアカデミー高等学校の「来賓」としてご臨席いただき、祝辞まで頂きました。ありがとうございます。
というとちょっと茶番っぽくなる気恥ずかしさがあります。それもそのはず、Pepperが自分で祝辞を喋ってくれるわけではなく、我々がプログラミングをして、どのように動くか、何を喋るかを作り込まなければならないからです。
しかし、ロボットらしさ、かわいらしさを含めなければならない難しさもあります。人型ロボットのプログラミングには、ちょっとした演劇の演出のようなセンスが求められるわけです。
それにしても、プログラミングをするエンジニアっていうのはこれからの時代、本当に大変ですよね。もちろんアプリでモバイルユーザーインターフェースのセンスが求められているわけですが、今度は演劇指導を会得していなければならないわけですから。
ちなみに、Pepperさんの祝辞を簡単に抜粋すると、「ロボットも『愛』を大切にしたい」と言っていました。
(次ページでは、「コードアカデミー高校が誕生したタイミング」)
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