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「無重力だとチューブめし」というのはもう古い(かも)

宇宙でコーヒー、やはりカップで飲まなくては

2015年04月15日 20時59分更新

文● 行正和義/ASCII.jp

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打ち上げられるFalcon 9ロケット

 ISS(国際宇宙ステーション)への民間委託補給機はSpaceXのFalcon 9ロケットは4月15日に無事打ち上げられた。補給機CRS-6に積まれていた荷物で注目なのがイタリア開発のエスプレッソマシン「ISSpresso」と、それを飲むカップだ。

一段目を艀に自動着陸させるというSpaceXの試みは残念ながら今回も失敗してしまった

 エスプレッソマシン「ISSpresso」は伊Lavazza(ラバッツァ)と伊Argotecが開発したもので、お湯に圧力を掛けてエスプレッソコーヒーを抽出する。Lavazzaのエスプレッソマシーンはコーヒー粉末の入ったカプセルを用いるもので、この種のカプセル式コーヒーメーカーとしてはKeurig(キューリグ)やNespressoが有名。LavazzaはKeurigと提携して飲料カプセルを出している(Lavazzaブランドからもカプセル式エスプレッソマシーンを発売している)くらいなので、ISSpressoもほぼ同種のものが用いられているようだ。

ISSpresso (Argotecより)

 ISSpressoは、本来は2014年の11月に打ち上げられるはずだった。遅延の理由は公表されていなが、重量・サイズを規定の範囲に収めることがNASAの納品期限まで間に合わなかったと推測されている(なお、Keurigは2014年12月にカプセル式エスプレッソマシンに熱湯噴出の危険があるとしてリコールをかけているが関係は不明)。

Capillary Beverage experimentと呼ばれる自由落下カップ(Image Credit: Andrew Wollman)

 エスプレッソマシンよりもある意味注目なのがCapillary Beverage experiment(毛管飲料実験)と呼ばれるゼログラビティカップが注目。ポートランド州立大学が流体力学計算を行って3Dプリンターで製作したという独特な3D形状のカップで、液体の表面張力により自由落下状態でも中身がこぼれないように計算されているほか、きちんとティーカップのように持ち手も用意されている。いくらコーヒーメーカーを持っていっても、パウチされた容器からストローで飲むばかりではゆっくり味わえないという配慮。6個(ISS滞在クルー人数分)用意されるが持ち手の有無やサイズなど微妙にデザインが異なるようだ。

丸いほうではなく、尖ったほうから飲む(Portland State University)

 この形状ならばいけるとNASAも考えたのだろうが、日用品の使い勝手ばかりは実際に使ってみないと分からない(その形状のカップは洗いにくいんじゃないか、とか)。とはいえ、ゼロGカップが使い物になるのであれば、飲料はチューブという映画やアニメ・SFにおけるこれまでの宇宙描写の常識が一気に古びてしまうかも知れない。

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