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4限目:「ボディコピー」を「ナイスバディ」に変える方法 (2/2)

2015年03月12日 13時00分更新

文●森田哲生/Rockaku

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「読解力」を活かすナイスバディな段落設計

 さて、「読解」のポイントが理解できたら、今度は、その「読解」を最大限に活かすための段落構造を学んでいきましょう。学校の国語の授業なんかで「起・承・転・結」という方法論を教えられた記憶がある人は多いと思いますが、僕は正直、ピンときていませんでした。これって、ちょっととらえ方を変えると、とてもわかりやすくなるんですよね。

 どんなとらえ方かというと、これが灯台もと暗し。Webサイトの情報構造と照らし合わせるんです。ご存じのように、Webサイトには「トップページ」があったり、「グローバルメニュー」があったり、「お問い合わせ」があったりしますよね。連載2時限目でもご紹介したとおり、これらのページには、それぞれの目的と機能があるわけですが、実は、一本の「ボディコピー」にも、「トップページ」や「グローバルメニュー」に相当する目的や機能があるんです。と、文章で書いても伝わりにくいと思いますので、実例で解説していきましょう。

実例パート

 以下は、僕が経営する株式会社Rockakuのオーソドックスな説明文です。この文章を例に、「ボディコピー」の段落構成を紐解いていきましょう。

▼各段落に機能を設定する

1.トップ・ブロック≒トップページ

 ボディコピーにおける「トップページ」の役割を果たす段落です。多くのWebサイトで、トップページのアクセス数が高くなるのと同じで、この「トップ・ブロック」は、最も読まれる可能性が高い段落です。だからこそ、真っ先に伝えなければならない要素を集約するのがこの段落のキモ。発信者が誰なのか? その商品・サービスは一体どんなものなのか? 伝えたいメリットは何なのか? を簡潔にまとめていきましょう。

2.コミット・ブロック≒グローバルメニュー

 次にくるのはWebサイトにおけるグローバルメニューに相当する「コミット・ブロック」です。グローバルメニューが、そのサイトの大まかな内容を示すラベル機能を果たすのと同じで、具体的なキーワードをちりばめて行くと効果的です。「ボディコピー」における具体性は、読者との関係性を生むもの。「自分に関係がある!」と感じれば、自ずと次の段落へと読み進めてくれるはずです。

3.オブジェクト・ブロック≒商品やサービスを紹介するページ

 具体性から想起させた関係性をより明確にするのが次の段落、「オブジェクト・ブロック」。Web サイトで言えば、第2階層以降にあるサービスページのような存在です。具体的な品目を提示していく表現が重要です。

4.クロージング・ブロック≒お問い合わせ

 最後はその「ボディコピー」を読んだユーザーが最終的にどうしたらいいかを示すための段落、「クロージング・ブロック」です。Webサイトで言えばお問い合わせページですね。メリットや関わりを感じたユーザーが、次にどんなアクションを起こせばいいか、しっかり導くことはとても重要です。もちろん、「ボディコピー」の後に「お問い合わせ」「購入する」などのボタンが設置されていれば、そのボタンのクリックをわかりやすく促すだけでも、役割は十分に果たせます。

 もちろん、これはあくまで基本形です。商品やサービス、あるいは、ボディコピーが格納されるページによっては、上記の段落の順序を入れ替えたり、ウエイトを変えたりすることも必要になります。ただ、不変的に言えるのは、わかりやすく、効果を生みやすい「ボディコピー」には、的確な「読解」と、「段落設計」が潜んでいるということ。この基本を理解しておけば、あなたが「このボディコピー、わかりやすいなあ。こんな感じで書けたらいいなあ」という既存のコンテンツと出会ったとき、なぜわかりやすいのか? が分析しやすくなり、そこから学ぶべき要素が見えてくるはずです。まずは、漠然と「なんだかいいなあ……」ではなく、「だからいいのか!」とわかるよう、この基本形をしっかり脳内にインストールしてください。

300文字以下を目指して、さらなるシェイプアップを

 的確な読解を元に、主格・対象・目的を設定し、段落を組み立てることで、あなたの「ボディコピー」は、着実に「ナイスバディ」に近づいていくと思いますが、その中でもうひとつ、しっかりと考えておくことがあります。文字数です。Webサイトやメルマガ、SNSにおける文章は、やはり短い方がいいと言えます。ただ、漠然と短くではなく、そのページのデザインやポジションに沿った「適量」を設定しておくことが重要です。僕は特に設定がない場合、Webで「ボディコピー」を書くときは、最大300文字を目安にしています。

 読みやすさもさることながら、あらかじめ書く量を定めておくことで、書く側の作業量が明確になるので、ちょっと気が楽になる……という本音もあって導入した基準です。この連載を読んでくださっている「書かなきゃならない人」のみなさんにとっても、文字数をあらかじめ決めておくことは、「書きやすさ」がグッと高まるテクニックではないでしょうか。だって、ツイッターで言えば約2回分ですよ。そう考えると気が楽になりませんか?

 もちろん、文章を書き慣れない人にとっては、長い文章を書くことよりも、要素をギュッと絞って短く書く方が難易度は高いです。しかし、逆に言えば、「300文字以内に収める」という指標を持つことで、「ボディコピー」の中にある無駄な言い回しや、重複表現などの「贅肉」を発見するアンテナが鋭敏になり、より効果的にシェイプアップできるんです。

(と、ここまでで4500文字以上書いている僕が言うのもアレですけども)

改行で「くびれ」のあるメリハリボディ(コピー)をつくろう

 さて、仕上げは改行についてです。この連載もそうですが、僕は意識的に改行を使い、必要に応じて1行空けたりしています。これは、「ここで話題が軽く変わりますよ」というサイン。言わば、「見えない見出し」であり、「ナイスバディコピー」には欠かせない「くびれ」でもあります。

 コンセプトページなどでは、文節の切れ目毎に改行し、グラフィックとして美しい文字列を目指します。また、長い文章であれば、この連載のように、文脈で改行を入れていきます。適切に改行を入れることで、同じ文字数でも、見やすさ、読みやすさはグッと変わります。ただ、最近はマルチデバイス化が進んでいるため、あまりにも細かく改行を入れると、段落自体が崩壊した表示になりかねませんが。

魅惑の「ナイスバディコピー」を目指そう

 というわけで、今回も駆け足で基本的なメソッドを紹介していきましたが、いかがだったでしょうか。連載3時限目でも説明しましたが、Webにおけるコピーは、Readの前にViewがあるもの。「視覚的に読まれる」ということを意識するのが大切です。「ボディコピー」は、ファーストビューの段階では、単なる文字列です。でも、同じ文字列だったら、見た目にプロポーションが美しい方がユーザーの読む意欲は高まるはずですよね。もちろん、見た目だけでなく、内容も重要です。基本的な要素、段落校正、文字数、改行……これらを意識し、しっかりシェイプアップすることで、魅惑の「ナイスバディコピー」を完成させてください。

 それではごきげんよう。さようなら。(このシメの行の元ネタだった朝の連ドラがとっくに終わっている件については、誰も触れてきませんね……そろそろ変えたいです)

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