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対話型のセルフサービスSaaSで、ビジネスユーザー自ら「答え」を得る環境

人工知能が業務分析を支援!「IBM Watson Analytics」提供開始

2014年12月19日 09時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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Watson Analyticsの利用シーンをデモで紹介

 西氏はデモビデオに基づいて、Watson Analyticsが備える機能や使用事例を次のように紹介していった。

デモ1)データの自動処理。データをアップロードすると、Watsonがこのデータの内容に基づいて、基礎的な統計処理を自動実行する。さらには、このデータ内容から想定される基本的な質問群も提示される。したがって、単純な質問であればユーザー自身が考えることなく、ここで回答が得られる。

デモ2)自然言語による質問。「学歴が高いほうが高収入に繋がるか?」という質問文を入力し、Watsonが推測した質問意図の候補から選択すると、回答となるデータが表示される。このときWatsonは、質問意図に基づいて、そのデータをどのようにビジュアライズするのが回答としてベストなのかを自動的に判断する。

デモ3)マーケティングデータを用いた予測。「顧客のライフタイムバリューに最も影響を与える要素は何か?」という質問文を選択すると、相関関係の高い要素を直感的に示すビジュアルが表示される。このとき、単一の要素だけでなく複数の要素との相関関係をドリルダウンで示すことも可能。

デモ4)ダッシュボードの自動生成。分析結果をグループ内で共有するためのダッシュボードも自動生成できる。

「Watson AnalyticsはIBMにしかできない製品」と強調

 発表会に出席した日本IBM ソフトウェア事業本部長のヴィヴェック・マハジャン氏は、2006年に研究プロジェクトをスタートしたWatsonが、クラウドを通じてビジネス向けの商用サービスとして正式提供できるようになったと述べ、Watson Analyticsは「IBM以外にはできない製品」だと繰り返し強調した。

日本IBM 専務執行役員 ソフトウェア事業本部長 ヴィヴェック・マハジャン氏

日本IBM ソフトウェア事業本部 インフォメーション・マネジメント事業部 BigData&DM製品営業部 統括部長 森英人氏

 またインフォメーション・マネジメント事業部の森英人氏は、Watsonテクノロジーを商用化するためには、自然言語という非構造化データだけでなく、企業のデータベース/DWHにある構造化データの処理も取り扱う必要があったと説明。今回、Watsonだけでなく、Watson Analyticsの背後にあるデータベースやDWH、データマイニングなどの技術も、個々に改良されていることを紹介した。

 さらにIBMの方向性として、データテクノロジーはオンプレミスとクラウドの両方が必要であると考えており、今後も個々の適正に応じたハイブリッドアーキテクチャを推進していく姿勢を示した。

IBMでは「すべてクラウドへ」ではなく、オンプレミスとクラウドの役割分担を図ったハイブリッドなアーキテクチャを方針としている

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