三菱電機は12月9日、新製造技術と音響解析技術を適用し、世界最速の伝搬速度を持ち原音に近い音を再生できる「新製法B4C高音質スピーカー振動板」を開発したと発表した。
B4C(炭化ホウ素)ダイヤモンドに次ぐ硬さとアルミニウム以下の比重を持つ硬質軽量素材。これまで溶融した粒子を吹き付けるプラズマ溶射法で製造していたが、あらたに加圧することなく焼き固める新常圧焼結をセラミックス製法を確立し、スピーカー振動板に適した高い振動伝播速度と低内部損失の素材として最適化した。
音響解析技術を採用した新製法により、振動板で避けられない不要な共振音が超高音域まで発生せず、より原音に近い再生が可能という。同社ではB4C振動板を使用したスピーカーシステムを、自動車向けや家庭向けの音響製品やAV製品への適用を検討しているという。