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真鍮製ハイレゾイヤフォンEHP-CH2000&軽量BTヘッドホンBT-OH05

ハイレゾ戦線に本気なエレコムの新型イヤフォンをチェック

2014年12月16日 11時00分更新

文● 二瓶 朗

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LBT-OH05を付けて作業中

ヘッドホンをずっと装着していたい人のための
超軽量BluetoothヘッドホンLBT-OH04/05

エレコム商品開発部 開発2課課長代理 遠藤稔也氏。著名オーディオメーカーで長年開発を担当してきた方だ

 さて次は、ワイヤレスヘッドホンの開発を担当する商品開発部 開発2課課長代理 遠藤稔也氏に、新機軸のBluetoothヘッドホンについて聞いた。

── ヘッドホンの使われ方に着目して開発した製品ということですが、それはどういうものでしょうか?

遠藤氏(以下敬称略) 「ユーザーへのヒアリングと、バイヤーからの要望をまとめてみたところ、ヘッドホンを利用する新たなターゲット像が見えたのです。それは“室内で常に音楽を流し続けていたいものの、アパートやマンションに住んでいるため、大きな音は出せない”というような人です。

 ほかにも、“家事の最中に気晴らしに音楽を流したいが、炊事・洗濯・掃除などは案外大きな音を出しながらの作業なので、スピーカーから音楽を流しても聞こえない。だからといって音楽を、大音量で流すと周囲に迷惑がかかる”という人も少なくないようなのです」

── しかし、そういう人たちはすでにイヤフォンやヘッドホンを利用していますよね?

遠藤 「確かにそういう人たちは“読書・ネット・家事などあらゆる行動をヘッドホン/イヤフォン+スマホ(または音楽プレーヤー)装着でこなしている”という結論になるのですが、そこにはまだ大きな悩みがあったのです。それが“ヘッドホンのケーブルの長さや絡まりが邪魔になる”ということ、そして“プレーヤー(特にスマホ)のバッテリーの持ちが気になる”ということです」

ケーブルが絡まってしまう有線ヘッドホン/イヤフォンは家事の大敵だ。そこでエレコムが開発したのが、長時間装着できるワイヤレスヘッドホンだ

── 新製品ではそれらの悩みを解決したということですね。

遠藤 「そうです。自宅にいるなら、スマホやプレーヤーは充電中のままにしておき、“コードレスで自由に動ける”状態かつ、“できるだけ長時間使える”ことが必須で、しかも“長時間装着しても疲れないデザイン”を併せ持ったオーディオ機器が求められていると判断したのです。これらを総合した結果、“できるだけ軽いワイヤレスヘッドホン”を開発しようということになったのです」

 以上のように語る遠藤氏が取り出したのが、超軽量Bluetoothヘッドホン「LBT-OH04」および「LBT-OH05」シリーズだ。まずはそれぞれの特徴を紹介して行こう。

長時間使えて軽い、疲れない
スタンダードモデル「LBT-OH04」

 今回登場したワイヤレスヘッドホン2機種のうち、スタンダードモデルにあたるLBT-OH04の特徴は3つある。

Bluetooth対応の超コンパクトなオーバーヘッド型ワイヤレスヘッドホン・LBT-OH04。シンプルな外観が使い勝手の良さを示している

 まず1つめは、約14時間という長い連続再生時間を確保しながら、本体はコンパクトで重量を約72gという軽さに抑えていること。長時間駆動とバッテリーの小型化を同時に成し遂げた。

 2つめは、長時間装着を可能にする着け心地の良さだ。低価格・軽量なヘッドホンに採用されることの多いスポンジパッドは、それ自体が軽量でかつ安価な素材ではあるが、音質向上の理由から耳に押しつける力を働かせる必要がある。そのため、どうしてもヘッドホン装着時の側圧が強くなり長時間装着が厳しくなってしまう。

 そこでLBT-OH04では、ボトムレンジの製品ながらイヤーパッドの表面素材にイミテーションレザーを採用した。これによって側圧を軽減でき、長時間装着しても疲れにくい。また、パッドの向きが耳の角度に沿った設計になっていることも長時間装着に一役買っている。

 3つめは、これら2つのポイントを実現できるギリギリの範囲で大口径ドライバーを採用したこと。搭載しているのは直径30mmのドライバー。小型かつ軽量な本体ながら、迫力ある低音も再現できる。なお、Bluetoothによる無線通信距離は約10m(見通し)なので、一人暮らしの自宅内であればなんら問題なく利用できるだろう。

ボトムレンジの製品ながらイミテーションレザーを採用。側圧が軽減されるので装着感は上々。なお、操作ボタンは側面に集中している

 また、スマホやプレーヤーとのBluetoothペアリングを容易にするため、NFCによる「ワンタッチペアリング」に対応。スマホ利用を考えて、着信時のハンズフリー通話も可能となっている。遠藤氏によれば「今のところ、(この性能で)これ以上シンプルにすることは難しい」というほどの出来になっている。

 なお、カラバリは「ブラック」「ホワイト」「レッド」の3色。

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