東芝がdynabook Tab S68/S80/S90の特徴として強くプッシュしているのが、付属の専用デジタイザーペンだ。冒頭でも触れたようにワコムが開発したアクティブ静電結合方式を採用し、2048段階の筆圧検知に対応。加えて東芝独自の技術で、太さ0.2mmの線でもペン先とカーソル位置がズレないという。
抵抗値を鉛筆などを使用している感覚に近くしたり、パームリジェクションに対応させるなど、手書きでのメモをかなり意識している仕上がりだといえる。
実際に操作してみた限りでは、ポインターのズレはなく、また抵抗もほどよく、これまでのタブレットでは失敗しがちだった殴り書き気味のメモにも耐えてくれた。手書きメモのしやすさは、ここ最近のタブレットの中で群を抜いている。
なお、Windowsエクスペリエンスインデックスを試したところ、プロセッサー性能はそこそこ、グラフィック性能は弱いという、2013年のWindowsタブレット群と同様の結果が出た。ゲーム用途としては、プレイできるタイトルはかなり絞られるだろう。
「手書き」重視ならオススメ
試作機による簡易的なチェックになったが、それでも十分書きやすく、イラストだけでなく手書きメモにも注力しているのがわかる仕上がりだった。試作機にはインストールされていなかったが、手書きノートアプリ「TruNote」も期待できる。タブレット自体の性能に尖った部分はないものの、ペン入力だけでも本製品は魅力的だ。
発売は12月末となっている。手書きに重きを置くのであれば、dynabook Tab S68/S80/S90を有力候補としてこの冬のタブレット選びを考えてみてほしい。