1. 基本料金がかからず通話料も安い
G-Callの最大のメリットは、基本料金がかからず、通話料は一般的な格安SIMの通話料の半分で済むということ。IIJmioなど「090」といった携帯電話番号を使った音声通話サービスの料金は、30秒あたり21.6円となっている。小数点以下まで料金に含まれる理由は消費税が付加されているためだ。
これに対して、G-Callは30秒あたり10円。国際電話網を利用するため、消費税は不要。IP電話で大手キャリアと比較して半額を謳うサービスを目にするようになったが、消費税を含まないのでG-Callのほうがさらにお得だ。
各社の通話料金 | |||
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G-Call | IIJ mio 高速モバイル/Dサービス 音声通話機能付きSIMミニマムスタートプラン |
NTTドコモ カケホーダイプラン(月額2916円) | |
月額料金 | 0円 | 972円 (+音声通話機能付帯料756円) |
2916円 |
30秒あたりの 通話料 |
10円 | 21.6円 | − |
100分間通話した際の料金 | 2000円 | 4320円 | 2916円 |
145分間通話した際の料金 | 2900円 | 6264円 | 2916円 |
200分間通話した際の料金 | 4000円 | 8640円 | 2916円 |
※表内の金額は、各社料金プランの中から「通話料」だけを抜粋したものです。IIJは別途、初期費用が必要です。※NTTドコモの金額は「2年間の定期契約ありプラン」時の通話料金です。
格安SIMや大手キャリアのかけ放題プランを契約している際の通話料金のイメージはこんな感じ。G-Callは1カ月の通話時間が145分以内であれば、NTTドコモのカケホーダイプランよりも安い。ちなみに、145分を30日間で割ると、1日あたりおおよそ4分強。
総務省の調べによると2013年度における携帯電話の1日の通話時間は平均で2分49秒。一般的な携帯電話利用者よりも長電話をするユーザーは、かけ放題がお得になるかもしれないが、それ未満のケースではG-Callがおすすめと言える。
2. 普段使っている「090」などの番号で発信できる
そして、次に挙げたいメリットが、「090」などの普段使いの電話番号でかけられるということ。格安通話と聞くと、ついついIP電話サービスを連想してしまいがち。だが、G-CallはIP電話のサービスとは異なる。
格安SIMなどとセットになっているIP通話サービスが目立つようになってきたが、そうしたサービスは「050」などの番号が新しく付加される。そのため、かかってきた相手には見慣れない番号で表示されてしまう。G-Callは、普段から利用している「090」などから始まる携帯電話番号でかけられる。というのも、G-Callは音声通話網を利用した格安通話サービス。IP電話のように、音声をデータ変換してパケット通信網に乗せるといったことはせず、携帯電話の音声回線上に提供されているサービスなのだ。
G-Callの発信時は、用意されているiOS/Android向けのアプリを利用するのがお手軽だ。実際には番号の最初にG-Callで発信するための識別コードが付加され、通話自体はスマホ標準の電話機能を用いる。そのため、通話の履歴も残るし、相手がスマホならば「090」など普段自分が使っている番号が通知される。ビジネス利用はもちろん、友人のスマホへの発信などプライベートでもこの機能はありがたい。
左は専用アプリからの発信画面。テンキーでの番号入力の他、スマホの連絡先から選択してかけられる。発信時に“G-Callで発信”を選択すると、プレフィックス番号となる「0063」を追加して電話をかける。右はG-Callからの着信画面。普段利用している「090」番号で着信するので、誰からかかっているかがひと目でわかる
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