「PEDAL 2」用のペダルは必須!
さて、オプション扱いのPEDAL 2端子につなぐフットペダルですが、これはあった方が良いです。いや、ドラムキットとして叩きたい方には必須でしょう。
たとえば、PEDAL 2のペダルを踏んでCLIP 1を叩くとクローズハイハット、離すとオープンハイハットの音が鳴ります。またペダルだけを踏むと、ハイハットのペダル音(ハイハットが閉じる際の音)がします。
つまり、CLIP 1には3種類の音が仕込まれているわけですが、PEDAL 2にペダルをつながないと、クローズハイハットの音しか出ません。
さらに、音色セットの「ROCK 3」には、PEDAL 2にもバスドラムが割り振られていて、PEDAL 1と合わせてツーバスが可能になります。オプションのフットペダル「PS-3」の実売価格は1200円前後です。これを使わない手はないでしょう。
CLIPHITは、潜在的ドラマー層の練習用としても良いと思いますが、たまご型の親しみやすい形や、使いやすい操作系などから、これまでにない幅広い層に使って欲しいというメーカー側の意図が伝わってきます。CLIPHITは音楽人口の底辺を伸ばして、三角形の頂点を高くするための製品だろうと思います。
真面目にドラムを練習したい人や、テクノ系の方々のライブグッズにもよろしいと思いますが、間違いなく子供にもウケまくるでしょう。その代わり、親はうるさいのを我慢しなければなりませんが、潜在的ドラマー層がうるさいのはやむを得ないのです。
著者紹介――四本 淑三(よつもと としみ)
1963年生れ。フリーライター。武蔵野美術大学デザイン情報学科特別講師。新しい音楽は新しい技術が連れてくるという信条のもと、テクノロジーと音楽の関係をフォロー。趣味は自転車とウクレレとエスプレッソ