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T教授の「戦略的衝動買い」 第300回

“りゅうず”に一目惚れ! カシオ「G-SHOCK」超限定モデルを衝動買い

2014年09月17日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

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“りゅうず”の存在が購入の決め手!

立派なガードに守られた、極めて大きな“りゅうず”がMTG-S1000BSの特徴だ

立派なガードに守られた、極めて大きな“りゅうず”がMTG-S1000BSの特徴だ

 筆者の衝動買いの理由は、手間暇のかかったこだわりのエイジング処理だけではなく、ベースモデルのMTG-S1000と同様の「りゅうず」(針を調整するつまみ)の存在だった。

 今ではデジタルウォッチの代表とも言えるG-SHOCKのほとんどのモデルでは、りゅうずではなく複数のボタンの組み合わせで、腕時計に必要な操作を100%実現できる構造になっている。

 MTG-S1000BSではMTG-S1000同様、腕時計のすべての操作を従来のアナログ時代よりその存在感をより強調したりゅうずと3つのボタンで実現している。腕時計に限らず、デジタル化の波に飲み込まれてしまった感のある回転式アナログ操作系の復活は素晴らしい。

 ジョグダイヤルといった時代遅れの中途半端なネーミングではなく、「りゅうず」というクラシックかつ伝統的な呼称にも、デジタル腕時計を極めたカシオの余裕と心意気を感じる商品だ。

タフネスなボディーでも 機能面は繊細でデリケート

超立体的な4層構造の文字盤がイカス!

超立体的な4層構造の文字盤がイカス!

この精密なボルト4本でメタルフレームを構築し、コアユニットを宙に浮かす“コアガード構造”を採用

この精密なボルト4本でメタルフレームを構築し、コアユニットを宙に浮かす“コアガード構造”を採用

クォーツ運針の秒針は見事なくらいビシッと時刻マーカーの中心に位置する

クォーツ運針の秒針は見事なくらいビシッと時刻マーカーの中心に位置する

 肝心のMTG-S1000BSの基本構造だが、樹脂製ケースで包んだ最新の世界6局対応の電波ソーラーユニットを使用している。そのコアユニットを4本のステンレスパイプでベゼルと裏ブタを連結したメタルフレームの中で浮かせるように収納し、耐ショック性を実現したタフネス構造だ。

 そして強いだけではなく、毎時、針位置を検知確認して、万一、針ズレがあっても即座に正確な位置に自動補正するデリケートな機能も搭載している。

 デジタル腕時計ではさして気にならないことでも、アナログ針位置の気持ちの悪いズレに対してはこういうメーカーの姿勢が重要だ。

表面のメタルと背面のファインレジンの抱き合せ構造ベルトで軽量性、耐久性、そして見かけの重厚性を実現している

表面のメタルと背面のファインレジンの抱き合せ構造ベルトで軽量性、耐久性、そして見かけの重厚性を実現している

8時の位置にある、モード表示兼、曜日表示のインダイアル

8時の位置にある、モード表示兼、曜日表示のインダイアル

 そしてエイジング処理されたビンテージな外観と対照的なのは、極めてビューティフルな4層立体構造の文字盤だ。もっとも深いカレンダー(日付)表示の層から時刻マーカーのもっとも高い位置まで、キレイに切り刻まれた文字盤の立体階層構造は極めて美しい。

3時の位置に配置された12時間表示の2ヵ国インダイアル時計。インダイアルの7時位置にAM/PMの表示ダイアルがある

3時の位置に配置された12時間表示の2ヵ国インダイアル時計。インダイアルの7時位置にAM/PMの表示ダイアルがある

 2ヵ国の時刻表示にも新しいアプローチが行なわれている。3時位置配置されたインダイヤルには、あえて24時間表示形式を採用せず、独立したごく見慣れた12時間表示の2針を配置。そのインダイアルの7時位置には、AM・PM表示を配置し、2ヵ国の時刻の同時表示を見やすく実現している。

大型ベゼルのフルメタル系腕時計は一方のトレンドだが、筆者のMTG-S1000BS(左手前)の実測は174gと、見かけよりはるかに軽量だ

大型ベゼルのフルメタル系腕時計は一方のトレンドだが、筆者のMTG-S1000BS(左手前)の実測は174gと、見かけよりはるかに軽量だ

 そしてMTG-S1000BSのベルト部分には、メタル製のパーツにファインレジン(ナイロン系樹脂)を組み合わせ、見た目は高級かつ重厚感があるが、実際は軽量かつ高い耐久性を実現している。総メタリック系の大型ベゼルの腕時計として、実測174gというのはなかなか優秀だ。

ベースモデルより6万円高いが
それに見合う価値のある逸品

 素晴らしい性能とこだわりを備えたG-SHOCK MTG-S1000BSだが、世界500台限定というアナウンスが効いたのか、すでに販売店ではほとんど売り切れ。

 しかし、某オークションサイトでは、定価より数万円以上高額な20台以上の出品を確認した。短期的なブランド高揚には貢献しているのかもしれないが、転売が目的の人が入手できて、本当に欲しい人に商品が届かないのは問題かもしれない。

 カシオ G-SHOCK MTG-S1000BSは、久しぶりに筆者が予約して購入した腕時計だ。ベースモデルとなったMTG-S1000が実売10万円くらいで販売されているので、500台の限定モデルである外装の価値を実現するために60%くらいの価格アップがあったことになる。しかし、その価値はあったと思っている。

T教授

今回の衝動買い

アイテム:カシオ計算機「MTG-S1000BS」

価格:オオミヤ 和歌山本店にて16万2000円で購入


T教授

 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
 T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

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