2010年4月登場のMacBook ProをSSDに換装してみる
性能に不満が出てきた少し前のPCでも、HDDをSSDに換装することで、パフォーマンスが大きく向上し、最新のマシンに生まれ変わったような感覚で使うことができる。SSDは、各社から発売されているが、そのなかでも、性能と信頼性が高いと評判の製品が、「Samsung SSD 830」(以下、SSD 830)である。
SSD 830の性能の秘密については、このインタビューが参考になるだろう。今回は、実際にノートPCのHDDをSSD 830に換装し、パフォーマンスがどれだけ上がるのか検証してみたい。
SSD 830は、2.5インチ/7mm厚のSATA3対応SSDであり、ほとんどのノートPCやデスクトップPCで利用できる。デスクトップPCの場合は、内部のスペースに余裕があるため、SSDを追加できるが、ノートPCの場合は、搭載されているHDDをSSDに換装することになる。
今回、換装ターゲットとして用意したのは、2010年4月に発売された「MacBook Pro」である。このMacBook Proは、Core i7と15.4型液晶を搭載したモデルで、ストレージとして500GB HDD(毎分5400回転)を搭載している。
MacBook ProのHDDをSSDに換装するには、SSD 830のノートPC用キットの他に、工具としてプラスの精密ドライバーとT6のトルクスドライバーを用意する必要がある。ノートPC用キットには、SATA/USB接続ケーブルが含まれているので、ほかにHDDケースなどを用意しなくても、今使っている環境をそのままSSDに移行可能だ。
まずはディスクユーティリティを使ってシステムをSSDにコピー
SSDを本体に取り付ける前に、現在のシステムを丸ごとSSDにコピーする必要がある。Windows PCの場合は、ノートPC用キットやデスクトップPC用キットに付属している「Norton GhostTM V15」を利用してシステムをコピーできるが、Mac OS Xの場合は、OS標準のディスクユーティリティを使うことでシステムのコピーが可能だ。
Mac OS Xでのシステムのコピーの手順は次のようになる。
まず、ノートPC用キットに含まれているSATA/USBケーブルにSSD 830を装着し、MacBook ProのUSBポートに接続する。すると、ディスクユーティリティが起動するので、SSDをフォーマットする。フォーマット形式は「Mac OS 拡張(ジャーナリング)」を選べばよい。
フォーマットが完了したら、「command」+「R」キーを押しながらMacBook Proを再起動し、ディスクユーティリティを選び、復元をクリック。ソースを元のHDD、復元先を先ほどフォーマットしたSSDにして、復元することで、システムが丸ごとSSDにコピーされる。HDD容量や利用サイズにもよるが、コピーには数十分程度かかるので、お茶でも飲んで待っていればよい。
