4000円からの433Mbps11acルーター&ホテル向けルーターをチェック!
2014年06月20日 12時00分更新
IEEE 802.11ac対応のWi-Fiルーターの3つのクラスの中で、最も下位製品となるのが433Mbpsクラスの製品だ。
4000円前後で購入できるものもあり、製品価格は安い。11ac対応Wi-Fiルーターの中でもエントリーモデルという位置づけになるだろう。ここではそんな433Mbpsクラスの製品について紹介し、その通信速度の実測値も計測していく。
さらに、出張などでの宿泊先でも快適な11ac通信を……という人に勧めたい「ホテル向けルーター」を紹介しよう。
基本的にはこれで十分!?
433Mbpsルーターと433Mbps子機の組み合わせ
433Mbpsクラスの11acルーターは、前回、前々回でも触れたように、搭載されるMIMOアンテナの本数は「1×1」の「1ストリーム」となる。
なお、型番で「733」と表記している機種もあるが、これは5GHz帯の433Mbpsと2.4GHz帯の300Mbps(ともに理論値)を合わせた数字だ。433Mbpsと300Mbpsとでは、そんなに速度差はない気がするが、帯域幅がIEEE 802.11nの40MHzからIEEE 802.11acの80MHzとなっているなど、実際の通信速度はかなり期待できる。
ということは、対応する子機も433Mbpsクラス製品で事足りるということ。子機が433Mbps製品でいいことのメリットは、まず製品が低価格であるということ。
そしてもう1つは、子機自体がコンパクトであるということ。ノートPCのUSB端子に子機に接続することになるので、子機自体のサイズが大きいとこれがなかなか邪魔に感じる。特にモバイルノートPCの場合は自宅内とはいえ、その機動性が削がれてしまうこともある。
なお、今回の検証機種には利用できなかったが、11acに対応するスマホやタブレットは、現時点ではMIMO対応をうたっている新型iPadやGALAXY S5など一部を除いて433Mbps対応が一般的のようだ。内蔵するWi-Fiモジュールのサイズに限界があるからだろう。
またこちらも未検証なのだが、11ac対応モジュールを標準で内蔵するノートPCの場合は、製品によって866Mbps対応の場合と433Mbps対応の場合があるようだ。それら接続する機器の対応速度を考えれば、433MbpsクラスのWi-Fiルーターでいいんじゃないの? という選択もあるだろう。
今回は6機種の製品をチェック!
433MbpsクラスのWi-Fiルーターも、ミドルクラスの製品に匹敵するほど数が多い。今回は6機種の製品を紹介していく。
簡単接続でスマホが快適
NECアクセステクニカ「AtermWF800HP」
「AtermWF800HP」は、同社の製品ラインナップの中でエントリーモデルとなる11acルーター。戸建てなら2階建てまで、マンションなら3LDKまでがオススメ間取りとされている。
アンテナへのノイズを遮断する「μEBG」、アンテナからの放射電波の効率を上げる「μSRアンテナ」の採用で、安定した無線通信が可能となっている。
専用アプリ「らくらくQRスタート2」をスマホやタブレットにインストールし、ルーター本体背面のQRコードを読み込むだけでWi-Fi設定、ネット接続設定が完了する。
また、NTTドコモの標準アプリ「docomo Wi-Fiかんたん接続」や、auの「かんたん接続」機能からも容易にWi-Fi設定ができ、スマホのみで11acルーターを使いたいという人が気軽に使える製品だ。
有線LANを3ポート搭載し、最高速度は100Mbps。なおWAN接続も最高通信速度は100Mbpsとなっている。実売価格は5000円前後。
(次ページに続く、「アイ・オー・データ機器 WN-AC733GR2」)
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