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業界人の《ことば》から 第94回

事務機業界の活性化を通じて日本を元気に

日本経済の成長にはJBMIA参加企業のグローバルマーケットでの成長が必要

2014年06月10日 09時00分更新

文● 大河原克行

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日本の事務機業界の活性化を通じて、日本を元気にする

   松崎新会長は、2014年度の重点テーマとして、「ワークスタイルの変化への対応」、「グローバルビジネスへのさらなる対応」、「製品ライフサイクルを見据えた環境対応」の3点を掲げ、「これによって、業界の継続的な成長を意識していく」と語る。

 「ワークスタイルの変化を理解し、その変化を先読みすることで、提供する製品やサービスを革新し、対応策を検討することが業界の陳腐化を防ぎ、業界全体のビジネス機会を拡大できる」とし、クラウド、モバイル、ビッグデータといった情報技術の進化に伴う、ワークスタイルの変化にも柔軟に対応することを目指す。

 実際、複写機には、モバイルやクラウドと連携したサービスが相次いで登場している。それに伴い新たな利用形態の提案とともに、より利便性の高い操作性や、機器連携、新たなサービスビジネスの創出といった動きも加速している。

 こうした動きを的確に捉えることで、事務機業界全体の変革を促進する姿勢をみせる。

 さらに、松崎新会長が語るように、事務機器業界のグローバル活動への取り組み支援も重要なテーマだ。

 「グローバルな事業活動が確保できるように、ITA拡大交渉や保護主義的な規制への対応を、関係機関と適切に対処し、成長国でのビジネス拡大のために情報を共有するとともに、提言、助言といった能動的な取り組みも行いたい」とする。  また、環境対応については、「環境先進企業が集まっているのがJBMIAの特徴でもある。各国の環境法規制、エコラベルへの対応、リスク対策などのほか、低酸素社会や循環型社会の実現に向けて、製品ライフサイクル視点で積極的な取り組みを行う」とする。

 加えて、「標準化戦略」にも力を注ぐ。JBMIAでは、日本提案に基づく国際規格である支援リクエスト付きICカードシステムを提唱。規格の世界的な普及を図り、2020年に向けて実用化を図る姿勢を見せる。今年11月に、東京・有楽町の東京国際フォーラムで開催するIECでは、来場者参加型の実証実験を行う予定であり、日本発の技術規格の普及も重要なテーマとなる。

 「日本の事務機業界の活性化を通じて、日本を元気にする」というのがJBMIAのスローガン。事務機業界を活性化し、グローバルで戦える競争力を維持し、そして、日本を元気にする活動に注目したい。

JBMIA 松崎正年新会長(コニカミノルタ 取締役会議長)

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