日本マイクロソフトは2日、タブレットPC「Surface Pro 3」を国内で発表した。米国では6月20日の発売だが、日本では7月17日に販売を開始する。価格はCore i3モデルが9万1800円。ただし、同モデルは8月の発売予定で、7月17日にはCore i5/i7モデルを発売する。こちらの価格は11万1800円からとなっている。
より薄く軽く、パフォーマンスも向上
ディスプレーサイズは12型へと大型化
Surface Pro 3は、「Windows 8.1 Pro Update」(64bit)を搭載したマイクロソフト謹製のタブレットで、前モデルのSurface Pro 2に比べてより薄く軽く、パフォーマンスも向上させた。ディスプレーサイズは12型へと大型化。最大解像度2160×1440ドットのClearTypeフルHD+ディスプレーで、新たにアスペクト比が3:2となった。
前モデルに対して厚さは33%薄い9.1mmに、重さは12%軽い800gとなり、ディスプレーが大型化した代わりに、薄型化・軽量化を図った。樋口泰行社長は「ちょっとふざけた言い方をすると、"ヤバイ、すごい"デバイス」と語り、Surface Pro 3をアピールした。
「Surface Pro 3こそがノートPCを置き換えられる」
Windowsタブレットは、樋口社長が「参入遅れは否めない」と言うとおり、2012年段階でほとんど店頭シェアがなかった。それが2014年第1四半期には30.5%まで拡大し、「急激にキャッチアップしている」(樋口社長)。Surface Pro 3によってこれをさらに拡大していきたい考えだ。とはいえ、Windowsのエコシステムから考えると、各OEMベンダーのWindowsタブレットもあり、Surfaceだけが普及することは避けたい考えで、SurfaceによってWindowsタブレット市場を活性化させ、「PC(におけるWindows)並みのシェア」(樋口社長)をOEMベンダーとともに獲得したい意向だ。
米MicrosoftのSurface & Windows Hardware セールス & マーケティング担当ジェネラルマネージャーであるブライアン・ホール(Brian Hall)氏は、「Surface Pro 3こそがタブレットでノートPCを置き換えられる」製品と自信を見せる。新開発のファンを内蔵するなどして、冷却効率を30%効率化して、通常のノートPC並みのパフォーマンスを実現。キーボードカバーによってノートPC並みの入力が可能になるなど、タブレットとノートPCの良さを兼ね備えた製品と強調する。
ホール氏は、「ノートPCを置き換えるほど優秀なタブレットを作ることが目標だった」と語り、Surface Pro 3がそれを可能にする、という認識を示す。
背面に装備されたキックスタンドは、フリクションヒンジの採用で無段階で調整できるようになり、最大で150度まで開くようになった。そのため、テーブルにおいてペンで操作する場合に使いやすくなった。
さらに、キーボードカバーを装着して膝の上で使う場合にも角度をつけて入力しやすくなったほか、キーボードのヒンジ側が折りたたまれ、キーボードに角度が付くことで、安定して入力できるようになったという。
