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フルルート対応、最大384本の10GbE回線を高密度収容

アラクサラ、100G対応ハイエンドコアスイッチ「AX8600S」

2014年06月02日 06時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 アラクサラネットワークスは5月30日、100ギガビット(100GbE)インタフェースをサポートし、フルルートに対応する、次世代型ハイエンドコアスイッチ「AX8600Sシリーズ」を製品化すると発表した。出荷開始は8月からの予定。

アラクサラ「AX8600Sシリーズ」(左からAX8608S、AX8616S、AX8632S)

 AX8600Sは、16UサイズのAX8632S、10UサイズのAX8616S、6UサイズのAX8608Sの3機種で構成される製品シリーズ。いずれも100GbEインタフェースをサポートし、通信事業者の運用にも十分耐えうるフルルート対応(IPv4で最大100万経路、IPv6で最大20万経路の経路情報を収容)の経路テーブルを備える。さらに、大容量のフォワーディングテーブル(約60万)やフィルタ/QoSエントリ(50万以上)にも対応しており、将来的にも十分なキャパシティを備えている。

 AX8632Sの場合、最大384本の10GbE回線を収容できるなど、高密度設計によってスペース効率を改善できる。バックプレーン容量は6.4Tbpsで、将来的に10Tbps以上へ拡張できるため、今後実用化が予想される400Gbpsや1000Gbps(1Tbps)の回線インタフェースにも対応が可能。

 また、4分の1スロットサイズの「マイクロラインカード構造」により、1GbE/10GbE/100GbEや光/UTPケーブルといった異なるインタフェースを効率よく混載できる。これにより、ネットワークの段階的なアップグレードにも柔軟に対応する。

AX8600Sシリーズはマイクロラインカード構造を採用

 高信頼性を実現するため、AX8600Sシリーズではフォールト・トレラント・アーキテクチャの採用、全ポートのリンクアグリゲーション対応、リングプロトコル実装などを行っている。加えて、アラクサラ独自のハイブリッドエンジンアーキテクチャを採用し、多様な機能拡張性を実現している。

ハイブリッドエンジンアーキテクチャ。高速なパケットフォワーディングを行うASICと、多様なパケット処理を柔軟に実行するネットワークプロセッサを組み合わせている

 そのほか、トラフィック量などに応じてきめ細かに電力を調整する「フレックス省電力」機能、障害などのイベント発生時にスクリプトを自動実行し運用作業を省力化できる「運用支援スクリプト」機能なども備えている。

 予定標準価格(税抜)は、AX8632Sが1715万円から、AX8616Sが1590万円から、AX8608Sが1425万円から。8月からの出荷を予定しており、販売中のAX8600Rシリーズと合わせて5年間で1万台の販売を見込んでいる。

 なおアラクサラでは、6月11日から開催される「Interop Tokyo 2014」において、同製品の展示を行うとしている。

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